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高野山女人堂/歴女がゆく~女人高野特別編~
かつては高野山に至る七つの参詣道があり、それぞれの高野山への入口には「女人堂」が設けられていました。厳しく女人禁制を敷く高野山への憧憬を募らせた女性たちが、険しい山道を辿り女人堂で祈りを捧げてきました。女人禁制がとかれた現在も多くの人びとがお参りに訪れています。
(右から)女人道、女人堂御朱印
女性たちが祈りを捧げた七つのお堂
不動坂口女人堂
桑山 九度山から町石道を通り、いよいよ高野山に来ました。今回は小澤さんも一緒ですよ。
小澤 高野山は久しぶりで楽しみにしていました。
金剛峯寺の中村さんにお話しを伺いました
小谷 高野山はもともと僧侶の修行の場であり、女性の参拝ができませんでしたが、この女人堂まではお参りができました。
桑山 女人堂から、奥之院の御廟(ごびょう)や壇上伽藍(だんじょうがらん)を拝んだんですね。はるばる歩いてきた女性たちのことを思うと泣きそうです。
小谷 今はひとつしかありませんが、かつては複数の女人堂が高野山の入口にあったんですよ。
小澤 そうなんですか!
小谷 高野山内への入口は七つあり「高野七口」と呼ばれ、それぞれにお堂が置かれていました。そのなかで最も大きかった不動坂口の女人堂が、唯一残っているわけです。また、七つのお堂はひとつの道でつながっていて、「女人道」と呼ばれました。
小澤 そうなんですね。「女人道」は初めて歩きましたが、木の根や石だらけの険しい山道でびっくりしました。
小谷 女人結界が解かれたのは明治時代後半ですが、それまで高野山を目指した女性たちは、この険しい道を歩き、女人堂で参籠(さんろう)し、祈りを捧げていたんですね。
桑山 女人堂で手を合わせることが女性たちにできた最大限の祈りの形だったんですね。
(左から)お竹地蔵、高野山霊宝館、金剛峯寺蟠龍庭
今回の歴女 「一山境内地(いっさんけいだいち)と称される高野山の聖域にふれるひととき。どこを見てもお寺があるという景色と、町全体に流れる厳かな雰囲気に圧倒されました(小澤)
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小澤さん、桑山さん |
女人禁制だけじゃない禁忌 高野山では笛や太鼓の演奏、梨や竹など金に換えられる木を植えること、蹴鞠や囲碁なども禁忌でした。また、高野明神の使いの犬は良いがその他の禽獣(きんじゅう)を飼ってはいけないというもの、空海が大蛇を竹箒(たけぼうき)で封じ込めたことから二度と現れないよう竹箒は使用を禁ずるというものなど厳格に守られてきました。 |
壇上伽藍・金剛峯寺・高野山霊宝館 壇上伽藍は根本大塔・金堂などがある高野山の中心聖地。金剛峯寺は高野山真言宗の総本山。霊宝館では高野山に伝わる数々の文化財を展示。
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河 内長野市教育委員会文化財保護課の二人が女人高野の4つのお寺、天野山金剛寺、宀一山室生寺、万年院慈尊院、高野山女人堂をくわしく解説します。 |