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令和2年度の日本遺産に「女性とともに今に息づく女人高野」が認定されました。今回の特集は、女人高野の寺院である天野山金剛寺、慈尊院、室生寺、女人堂と周辺の見どころを、現地を訪ねた「歴女」たちとともに紹介します。
女性とともに今に息づく女人高野(にょにんこうや)
~時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地~
高野山は、近代まで「女人結界(にょにんけっかい)」が定められ、境内での女性たちの参拝は叶わなかった。そんな時代にあっても女性たちの、身内の冥福を祈る声、明日の安らぎを願う声を聴いていた、「女人高野」と呼ばれるお寺があった。
優美な曲線を描くお堂の屋根、静かに願いを聴いている柔和なお顔の仏像、四季の移ろいを映す周囲の樹々、これらが調和した空間を『名所図会(めいしょずえ)』は見事に実写し、表現した。そこに描かれた「女人高野」は時を超え、時に合わせて女性とともに今に息づき、訪れる女性たちを癒し続けている。
女人高野日本遺産協議会 |
女性だけでなくご夫婦やご家族でも巡っていただければ かつて高野山は女性の入山が禁止され、かわりに女性を受け入れた真言宗のお寺を「女人高野」と呼びました。「女人高野」は女性の願いや祈りを受け入れ、癒しの場として女性に親しまれてきましたが、今も多宝塔のピンクライトアップをはじめ、女性の幸せを祈願するお寺としての役割は続いています。最近はコロナ禍で大変な状況ですが、終息後は桜やしゃくなげなど、季節ごとに異なる表情を見せる「女人高野」のお寺をぜひご参拝いただきたいと思います。また、女性だけでなくご夫婦やご家族でも巡っていただき、人々の安寧を願うお大師(空海)さんの思いを少しでも感じていただければ幸いです。 |
河内長野市教育委員会文化財保護課の二人が女人高野の4つのお寺、天野山金剛寺、宀一山室生寺、万年院慈尊院、高野山女人堂をくわしく解説します。 |