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【ブログ】くろまろ塾教養講座-文化編-京都古代文字案内(1) 寺社編

印刷ページ表示 更新日:2023年8月2日更新
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くろまろ塾 本部講座 教養講座-文化編-

京都古代文字案内
~古代文字を巡る旅~

 

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皆さん、こんにちは。くろまろ塾運営ボランティアの西岡です。

久しぶりに後藤先生の漢字講座を受講しましたので、レポートします。

今回は、これまでの漢字講座とは、趣がガラリと変わりました。

題して「古代文字を巡る旅」講座(寺社編)です。

後藤先生が、長く住まわれている京都を巡って発見してくださった古代文字を、電車と徒歩で廻れるように解りやすい地図つきで教えていただきました。

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今回、巡った順路は、北野天満宮をかわきりに嵐電(京福電鉄北野線)で嵐山に行き、同じく嵐山線で太秦(うずまさ)を通って四条大宮に、そして阪急線で大宮駅から京都河原町駅で下車、八坂神社を参拝したら、京阪電車で祇園四条駅から伏見桃山駅へ行くコースです。ただし、このコース、嵐電なら途中に石庭で有名な龍安寺や御室桜で有名な仁和寺、京阪線なら清水さんや伏見稲荷大社など、寄り道したくなる名所が勢揃いしており、誘惑に誘われているととても一日では廻れない心配が大きいのでご注意ください。

今回、ご紹介いただいた寺社は、(1)北野天満宮、(2)花園 妙心寺、(3)北嵯峨 大覚寺、(4)太秦 広隆寺、(5)祇園 八坂神社、(6)伏見 御香宮(ごこうのみや)神社です。有名寺社が揃っていますが、「妙心寺」や「御香宮神社」は馴染みのない方も多いのではないでしょうか? (1)北野天満宮では、鳥居の扁額に「竈社」(2)妙心寺では茶室のくぐり戸の上に「関」の古代文字(3)大覚寺の心経殿のお堂の扁額には、「心経殿」の古代文字(心の古代文字はまさしく、心臓の形を模したものでしたね)(4)広隆寺では、「太子曰日域大乗相應之地」との板書(5)八坂神社の石の手水には「感神院」社務所の板看板には「八坂神社社務所」の古代文字(6)御香宮神社の裏門石柱に「御香宮」の古代文字が、それぞれありました。

ご紹介いただいた古代文字があるところには、歴史が息づいているとともに古い日本の風習や文化が色濃く残っていました。一部を以下にご紹介します。

 

北野の天神さんは、菅原道真公ゆかりの神社として私たちもよく知っているかと思いますが、本殿以外はあまり馴染みがないですよね。北東の東門を入った北側の鳥居の上に「竈社(かまどしゃ)」の扁額が揚げられているそうです。

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竈と言えば、アニメ鬼滅の刃の竈門炭次郎を思い出します。

皆さんは漢字で「かまど」を書けますか?多くの小学生は書けるそうですよ。筆順を覚えると割合簡単に書けるようになるそうです。

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なお、竈の漢字は画数が多く難しいにも関わらず、かなり古くから存在するそうです。生活に根差した漢字だったのでしょうね。3000年前の漢字を見ると穴冠の下に炎が勢いよく燃え盛っているかのように見えます。

ちょっと豆知識ですが、「竈社」の扁額が掲げられている鳥居のさらに奥にある「一の鳥居」にはあの戦国武将の明智光秀が寄進したものとされる明智の銘も彫られているそうです。

伏見は酒造で有名ですが、御香宮神社には、名水百選に認定された「石井の御香水」があります。平安時代に香りのいい水が湧き出し、その水を飲むとたちまち病が治ったことから、天皇が御香宮神社と名付けたとのこと。湧き出た水は御香水と呼ばれ、現在でもペットボトルなどを持参して自宅に持ち帰ったり、茶道や書道用に使用したりする人が多くいるそうです。

今回の講座は、寺社編でしたが、次回第2回講座は、8月3日(木曜日)「お店編」(お店に掲げられている看板、暖簾等にある古代文字です)、第3回講座は8月10日(木曜日)「歴史編」(街中にある石碑や歴史的建造物、祭等にある古代文字)です。お楽しみに!