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くろまろ塾本部講座 オトナ面白ゼミナール(1)2/2
くろまろ塾 オトナ面白ゼミナール
(全2回シリーズの1回目)その2/2
こんにちは。 くろまろ塾運営スタッフの栗栖です。脳活に役立つと考えてボランティアで協力しています。
◆この記事は
ブログ くろまろ塾 オトナ面白ゼミナール(全2回シリーズの1回目)その1/2 内の、『3.長野高校生の活動報告』 を別立てにしたものです。同高3年生の4つのグループが、学校の授業の一環で1年間かけて行なってきたグループ活動の成果の紹介です。
◆お断り
以下の発表内容の記事は、前記の ・・・ その1/2 での高校生の発表と、彼らが作成して配付した資料を基にして、筆者の解釈で作成したものです。このため、多少の誤解があるかも知れませんがご了承願います。
◆乳酸筋チームの発表 (注;筋はMan・powerを意味するとのこと)
問題:『河内長野市に人が来る様になるには』
◎立ち上げ
当初は、『公式アカウントの作成』でスタートしたが、『河内長野市の写真や魅力を、ホームページを作成して伝える案』 に変更した。
◎現地調査
金剛寺や観心寺に出掛けて、観光客や地元の人たちが楽しんだり、落ち着いたりできる魅力ある場所を探し出して写真に撮影した。また、市の観光課で金剛寺の歴史や見所を訪ねるなどの調査を行った。
◎ホームページの作成にチャレンジ
続いて、『河内長野市に来たくなるホームページ』 の作成にチャレンジした。この作業は想像以上に難しく、試行錯誤で時間も多くかかった。しかし、インスタグラムでのアンケートで、26人中20人(76.9%)の人から「見やすいという高い評価」 を得たことで、大いなる達成感を味わうことが出来た。
次のQRコードから、「ホームページを是非見て下さい」 とアピール。
♥団子三姉妹チームの発表
問題: 「木製品以外でおおさか河内材や林業のことを知ってもらうための製品募集」
◎下調べ
林業について知りたいと考え、統計データの閲覧や「木根館」を訪ねてヒアリングを行なう等の下調べを行なった。 その結果、次ぎのことが分った。(1)林業従事者の高齢化と減少問題、(2)40年から50年に亘る「木のサイクル」への理解が望まれている、(3)木材は適材適所で使うことが大事など。
◎木根館アンケート
小さい子が何に興味を持つのかということへの関心から、自分たちで作成した「木根館アンケート」を用いて、市内の小学校の2・3年生を対象とした調査を行なった。結果は、森の木の伐採や市場・工場の見学、或いは木で作品を作る・組立てる、などに高い関心があることが分った。
◎出前授業の実施
40年から50年に亘る「木のサイクル」への理解を深めてもらうため、木根館の協力を得て、(1)自分たちの手でオーナメントを作成すると共に、(2)川上小学校の3・4年生を対象とした「出前授業」を行なった。出前授業では、その前後でアンケートを行なって効果を確かめた。
◎まとめ
木のサイクルの未来を維持していくためには、小学生の段階で森林についての授業を行なって理解を深めていくことが望ましい。2030年頃には今の小学生が高校生になっている。彼らが木のサイクルにどのように係わっていくのかを追跡調査していく必要があると考えられる。
♠Love Out Goingチームの発表
問題:「河内長野市の人口が減っている」
◎下調べ
河内長野市は、若い人の流出による人口減と、大阪で一番の高齢化が進んでいる。このような状況下で、どうすればミッションを達成出来るかを探るため、文化財のある場所に出向いて、訪問してくる客層やアピールポイントなどを知るための下調べを行なった。
◎問題の掘り起こし
下調べの結果、(1)文化遺産が沢山ある、(2)訪問者は高齢者が多い、(3)若者は少ないがイベントがある時は多くなる、(4)文化財の場所を知らせるマップが、車やバイクなどで来る若者に向いていない、などのことが分った。
◎マップの作成
そこで、観心寺にバスや車などで来る若い人向けに、『QRコードから見ることが出来る簡単なマップ』 を試作した。それを2年生にアンケートし、得られた意見を生かし、再度のアンケートを行なった。結果は好評であった。
◎考察・結論
(1)文化財が沢山あるが、アピール不足で若い世代はその魅力を知らないし興味を持つきっかけもない。
(2)文化財を知ってもらうためのマップや看板を若い人向けに整備し直すと共に、文化財を詳しく説明する人を揃えるなどの改善が必要と考えられる。
(3)世界に通じる文化遺産や自然遺産を保護し、持続していくための努力を強化する必要がある。
♣tomatoチームの発表
問題 「農業の次世代の減少問題」
◎基本姿勢
農業は、「身近に感じられない」、若い人たちには 「稼げない、失敗しそうだ、休みがない、3K(きつい・汚い・危険)」 といった負のイメージが強く、次世代を担う若い人たちがいないといった問題がある。そこで、(1)農業に今の若者が職に求めるものはあるのか、(2)農家になりたいと考える人がなれないのは何故か、の2つに重点をおいてミッションに取り組んだ。
◎河端ファーム
河端ファームを訪問し、「バイトアプリを高校生に限定する、仕事の内容を掲載する」 などの提案を行なった。
次に、2年生を対象としたアンケートで農業の印象を調査した。その結果、次のような回答が得られた。
□農業についての印象の問いには62.5%がしたくないと答えた。□求人があれば行くかの問いには65.9%が行かないと答えた。農業をしたくない理由は「虫が嫌いだから」という人が多かった
◎虫嫌いポスターの制作
河端ファームからは、「高校生の平日アルバイトは遠いので無理。むしろ、虫嫌いを変える手立てが欲しい。」 というコメントが行なわれた。これらを受けて、『農業を始める第1歩!ー虫嫌いな貴方に読んで欲しいー』 というキャッチフレーズで、「虫除けのノウハウを記載したポスター」を制作した。また、バイトアプリについては、「1日バイト、タウンワークへの掲載、仕事内容、時給の掲載」 などを提案した。
◎考察・結論
(1)「虫嫌い克服ポスター」 は、再度のアンケートの結果でも効果が認められず、更なる検討が必要と分った。
(2)バイトアプリの登録についても、「農業には、バイトを楽しむ時間がない」 ということから、実体験レポートを投稿するなどの更なる工夫が必要であると考えらる。
◆筆者の感想
ブログ ・・・その1/2 にも一部記載しましたが、「コロナ禍で行動が制約されていた中にあって、長野高校生がこれだけの立派な成果をあげることが出来たことは、高校生活において何事にも代え難いほどの貴重な体験になったに違いない。すごく頑張っておられる!」 と感じています。
以上です。 お疲れ様でした。