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特別講演会睡眠管理で活力のある生活~スタンフォード式最高の睡眠~
特別講演会~睡眠管理で活力のある生活~を受講しました!
くろまろ塾運営ボランティア スタッフ2018年05月15日 17時 くろまろ塾くろまろ塾運営ボランティア
皆さまこんにちは、くろまろ塾運営ボランティアの村上です。
二度目の登場です、よろしくお願いいたします。春になると漢文の授業で習ったであろう中国唐代の詩人「孟浩然」の漢詩「春暁」:『春眠暁を覚えず、処処に啼鳥を聞く、夜来風雨の声、花落ちること知る多少・・・・・』を思い出す御仁も多いことかと思います。
今回は5月10日(14時00分~15時30分)、キックス・イベントホールで開催された「睡眠」のお話しです。
講師は河内長野市出身の西野精治氏です。長野小学校で学び、大阪医科大学を卒業。1987年より、スタンフォード大学睡眠センターで睡眠に関する病態生理・病因の解明などの研究に携わり、2007年より同大学の教授。
なお、西野氏は河内長野駅前の「西野布団店」の次男さんです。
本講座はそもそも加賀田公民館の方が西野先生の「スタンフォード式 最高の睡眠」を読み、先生が河内長野市出身と知って、加賀田公民館での講演を直接依頼し、快諾をいただいたことが始まりだそうです。そして、講演会開催となると、多数の聴講希望があると予想され、くろまろ塾事務局の河内長野市文化振興財団のサポートを受けて両主催でキックス開催になったということです。
下の写真は、講座の経緯を説明する加賀田公民館池田館長です。
さて、講座テーマは身近な睡眠ですが、医学という学問上の研究なので、普通の人が毎晩寝ることの常識を遥かに超えた夢のような世界の話しでした。
それでも、講師が分かり易く話されたこともあって、睡眠に関係するいくつかのお話しをご紹介出来そうです。
<会場は満員の盛況です>
それでは始めましょう。皆さんは「睡眠負債」という言葉をご存知ですか?
2017年の流行語大賞にも選ばれました。
この言葉はスタンフォード大学教授のWilliam C. Dement氏が最初に提唱されたそうで、「日々の睡眠不足が借金のように積み重なると、ついには心身に悪影響を及ぼす恐れの状態に陥る」ということのようです。
<それでは、睡眠について少しひも解いてみましょう!!>
(1)日本人の睡眠時間は世界と比べてどうか?
東京(左端)の人の平日睡眠時間(青色)は、外国と比べて最も短い。
(2)子どもの睡眠時間の推移は?
NHKの調査によると、年を追うごとに小学生(4~6年生)の睡眠時間は短くなっている
(3)おとなの睡眠時間の推移は?
子どもと同様に短くなっている。
(4)睡眠のパターンとは?
ここはちょっとだけ詳しく説明します。本講座のキーポイントだったように感じたからです。
睡眠のパターンには「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があります。
「ノンレム睡眠」; 脳も身体も休息状態にある。
「レム睡眠」; 脳は活動、身体は休息状態にある。
一般的な睡眠は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」を繰り返します。
さて、「ノンレム睡眠」の中でも、眠り始めの最初の「ノンレム睡眠」は、睡眠全体の中でも最も深い眠りです。
この睡眠は90分続きます。この90分をしっかり眠れば、その後の睡眠リズムも整い、自律神経、ホルモンの働きもよくなるようです。そして、快適な朝を迎えられます。
そこで、西野先生はこの最初の「ノンレム睡眠時間」を「黄金の90分」と呼ばれています。
(5)睡眠障害は身体にどのような影響が?
睡眠障害はずばり生体リズム障害と表裏一体のようです。生体リズムの乱れにより、身体の色んなところに異常が現れます。
次の3枚のスライド画像を参照願います。
<感 想>
睡眠は疲れたから眠るぐらいのものと考えていましたが、身体に休息を与える大切な生体リズムの確保になくてはならないものだと知りました。
西野先生、多岐にわたっての講座、有難うございました。聴講者にとって、睡眠を考えてみるいい機会になったと思います。
ところで、睡眠不足は現代人の生活がなせるものかと思っていましたが、なんと平安の時代から、やんごとなきお方を悩ませていたようです。
<左中段に座っている女性は、不眠症とのことでした。>
<受付・司会のボランティアの皆さま、お疲れさまでした。>