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大学連携講座―高野山大学編―「密教の思想と芸術」 弘法大使の思想入門(1)即身成仏―この身のままで仏になるー

印刷ページ表示 更新日:2017年10月5日更新
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弘法大師の説く、即身成仏とは?

くろまろ塾運営ボランティア スタッフ2017年10月09日 13時00分 |くろまろ塾くろまろ塾運営ボランティア

土居夏樹先生
皆さん、こんにちは!
やっと秋めいてきましたね。くろまろ塾運営ボランティア広報担当の西岡です。

10月05日(木曜日)、「密教の思想と芸術」の講座が始まりました!
今日のテーマは「弘法大師の思想入門(1) 即身成仏―この身のままで仏になるー」(講師:土居夏樹先生、高野山大学文学部准教授)です。


本講座は、当初大会議室定員100名での募集でしたが、人気が高く約200名近い参加者になったため、急遽イベントホールでの開催になりました。河内長野市は、高野山への参詣道である高野街道の宿場町でもあり、お大師さんへの尊敬や親しみが、人々を引き付けるのではないでしょうか?
実際、私は真言宗ではないと云う人も多く本講座に参加されていました。

会場の様子
今回のテーマの「即身成仏―この身のままで仏になるー」とは、どういうことを意味するのでしょうか?
よく混同される出羽三山などの即身仏(ミイラ)とは違います。また、成仏とは死ぬことではなく、仏(buddha)になることです。仏になるとは、「さとり(bodhi)を開き、輪廻(saṃsāra)から解脱し、涅槃(nirvāna)に入ること」と説かれています。
大乗仏教における成仏は、まわりのすべての人々を成仏させた後にやっと自身が成仏できるので、とほうもない期間と修行が必要です。これを三劫成仏(さんごうじょうぶつ)と言います。

これに対し、密教における即身成仏(そくしんじょうぶつ)とは、生まれ変わる必要がなく、この身のまま現世で成仏します。弘法大師空海は、「即身成仏は密教だけで可能」と主張されており、主著である『即身成仏義』にその理論が説かれています。

今回は『即身成仏義』のコアの部分である六大や神変、曼荼羅などを解説いただきました。
この身のまま「自分自身が仏であるように、他人も仏である」と捉え「眼前の世界をマンダラの世界として生きること」ができるならば、即身成仏に一歩近づけるのではないでしょうか?ただ、この世が、自分自身の修行の場であると思えたにせよ、大嫌いな上司やけんか相手を仏とは、なかなか思えないものですよね。
私はまだまだ、修行が足りていないようです。合掌

以下に参加者の受講後の声をご紹介します。
「大変しっかりと仏教の説明をされて今までの仏教の講座の中で一番良かった!」
「平素から密教とは何かと思っていたのですが、今回のお話しを聞かせていただき目からウロコが取れたように思えました。有難うございました。」
「広く深いテーマなので90分の時間では理解が追いつきませんでしたが、入り口、きっかけをいただきました。自分でも調べたいと興味が湧きました。仏教用語くらいは覚え、次回以降は更に面白さを深めたいです。」
「難しい精神世界の事をわかりやすい例えを持って教えていただき、楽しく学ぶことができました。単語一つ一つを大切に説明していただいたので、次の曼荼羅の学習が待ち遠しいです!」
「曼荼羅のさわりだけでも知らなかった事を教えていただき有難かったです。感謝!」

会場の様子受付

 
最後に、今回はくろまろ塾運営ボランティアの仲間が司会にチャレンジし、また受付やアンケート回収に活躍してくれました。
くろまろ塾運営ボランティアの皆さん、お疲れさまでした!! (^o^)/