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大学連携講座―高野山大学編―「高野山と密教/仏教の世界」 仏教における慈悲

印刷ページ表示 更新日:2019年3月3日更新
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大学連携講座-高野山大学編-を受講しました。

くろまろ塾運営ボランティア スタッフ2019年03月05日 14時 |くろまろ塾くろまろ塾運営ボランティア


皆さん、こんにちは。くろまろ塾塾生の西岡です。高野山大学連携講座第5回目【仏教における慈悲】を受講しましたのでレポートします。今回は、前谷 彰先生の講座でした。ベレー帽に眼鏡の先生は一見、手塚治虫先生にみえ漫画の『ブッダ』を思い出しました。

前谷先生

さて、私たちは、「慈悲」の意味をほとんど知らないと言ってよいのではないでしょうか。

前谷先生のご専門である「サンスクリット語」と「大和言葉(やまとことば)」そして「言霊学(ことだまがく)」を総動員して解説頂きました。

大和言葉で「いつくしむ」とは、「意を尽くす」のことです。安易にやさしいだけではなく、「意」=「こころ」を尽くすこと。

母親が子どもを育てるときのように「いつくしむ」のが本来の意味です。日本語って素敵ですね。

そして、「慈悲」の意味とは、自分の幸せだけではなく「いのちあるものすべてが幸福であれ」と願うこころの有りようのこと、との事です。漢字からは、意味がとりにくいですが日本語の「いつくしむ」の方が腑に落ちるのではないかと思います。「慈悲」は、仏陀の教えの中で最も大切なことだと、先生の訳・解説の著書『ブッダのおしえ ~真訳スッタニパータ~』(講談社)にも記されています。これまで仏陀の教えを、漢訳の経典からは腑に落ちないでいた経験をお持ちの方は、語源から解き明かす本書を紐解いてみることを、お薦めします。

 

最後に、先生から弘法大師空海のお書きになった『般若心経秘鍵』を音読すること、および訓読みでの『般若心経』を味わってみることをお薦め頂きました。日本語の原義を意識しながら「いつくしみ」の心を育んで行きたいものですね。

さて、次回の大学連携講座-高野山大学編-も前谷先生による「仏教における非我」がテーマです。楽しみですね。

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受付、司会を担当して頂いたボランティアの皆さん、お疲れさまでした。