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「地域をえがおに!食が人をつなぐ~フードバンク・フードドライブ~」を実施しました(三日市公民館)
第1回(9月8日 木曜日)
ふーどばんくOSAKA 事務局長の森本範人氏を講師に迎え、15名の参加で実施しました。
本来食べられるのにもかかわらず捨てられてしまっている食品ロスが、2021年度、日本は世界で14位、815万トンもあるということを聞き、まずびっくり!で講座が始まりました。買いすぎ・期限切れや食べ残し、スーパーでの3分の1ルールなどによる家庭・企業からの食品ロスが膨大な量である一方、食の支援を必要としている人々もまた、多いことをお話しいただきました。
そうした状況の中、個人や企業から無償で食品の提供を受け、必要としている様々な施設、子ども食堂などに渡す活動をされることで、食を通して支え合う社会づくりを目指すふーどばんくOSAKAの活動について説明いただきました。
また、食品の提供を受け付けるフードドライブを続けられている河内長野市延命寺の上田進子(しんこ)氏からも、「なにかできることがあれば。という気持ちで始めました。」と語っていただきました。
参加者の感想(一部抜粋)
・環境問題からフードバンクへつながる流れがよくわかりました。
・食品ロスの現状、びっくりです。なんとか上手な社会の仕組みができないものかと思います。
・足りないところもあれば、あふれて捨てるところもあり。社会がうまく動くといいと思いました。
・「なにかできること」延命寺さんの話が心に残りました。
第2回(10月6日 木曜日)
第2回目は、22名にご参加いただき、食品ロス削除月間でもある10月に実施しました。3人の講師にお越しいただき、それぞれのお立場から、お話しいただきました。
「企業からみたフードドライブ」 株式会社 光洋 環境社会貢献課 林麗子氏
2019年5店舗だけだったフードドライブが、本年度は全店舗での実施に増えてきている状況を伝えていただき、地域のもりあがりがあってこその活動であることをお話しいただきました。
また、食品ロスを減らすためにも、見切りシールがついて安くなった商品を購入するなど、消費者にもスーパーにも利益がある、すぐに始められる「食品ロス削減」を伝えていただきました。
「ふーどばんくOSAKAからみたフードドライブ」 ふーどばんくOSAKA 森本範人氏
食材を最後まで使い切ること、食べられる量しか作らないことなど、家庭ですぐにできる食品ロスへの取り組みについてお話しいただき、いずみ市民生協で実施しているフードドライブなどを写真をまじえてご紹介いただきました。
コロナ禍で最近増えつつあるフードパントリー(食品の無料配布を行うイベント)では、衛生面やモラルへの慎重な対応が必要であり、そうした配慮をしながらの月に1度の扇町公園でのフードパントリーには毎回約1000人に食品を渡されていることも伝えていただきました。
お話の最後には、食品ロスに関する法律にフードバンク支援の項目が加わったこと、またフードドライブをなにかのイベントと組み合わせるなど、地域社会ならではの人とつながる取組の大切さも教えていただきました。
「河内長野市の子ども食堂」 河内長野市社会福祉協議会 相談支援課 土橋崇之氏
「だれもが安心して暮らすことができる福祉のまちづくり」を目指して、子ども食堂の支援をされている河内長野市社会福祉協議会の土橋氏からは、河内長野市の6ヵ所の子ども食堂の活動を、たくさんの写真でご紹介いただきました。
子どもだけでなく、大人にとっても食事を通じた居場所になるよう、さまざまな工夫をしながら、子ども食堂を運営されている方々の様子に参加者は、とても熱心に見入っていました。写真に写るたくさんの笑顔が印象的でした。
フードドライブ
講座に参加された方だけでなく、三日市公民館で活動されている約40の団体にもご案内をさせていただき、9月8日から10月6日まで三日市公民館でフードドライブを実施しました。
お友達や勤務先に声をかけていただく方もいて、値上げの嵐の時期ではありましたが、たくさんのご協力をいただきました。
食品をお持ちいただく際、ほとんどの方が「少しですが・・・」とおっしゃいましたが、その言葉をお借りするなら、たくさんの「少し」が集まり、予想をはるかに超える191点101キロの食品が集まりました。
本当にありがとうございました。
フードドライブで集まった食品は、河内長野市社会福祉協議会を通じて河内長野市内の子ども食堂、そして、ふーどばんくOSAKAさんへお渡ししました。
河内長野市子ども食堂にて
今回のフードドライブでいただいた食品は、市内の食事を通じた居場所(子ども食堂)ごはんやdayなどへも配らせていただきました。その様子を、講座の中でも紹介させていただきました。
参加者の感想(一部抜粋)
・ここ何年かの間にフードバンクなどに関する取り組み方の変化を感じました。この先、もっといい方向に向かえばいいと思います。実際色々なところで提供側と提供される側の温度差があると思われます。その温度差をなくして地域の支え合いが広がってほしいと思います。
・フードバンク活用の支援が法律にはいってよかったです。フードロスの多さに驚き、反省しています。
・市内のスーパー全体でフードロス削減の展開が広がればいいですね。
・フードドライブ・子ども食堂の意義について理解できた。これからも食材の提供を続けたい。
・引き続き三日市公民館でフードドライブの拠点として活動してほしい。気楽に持ってこれる場所があれば、参加しやすい。
・地域のために何かをしたい!と思っても、どうすればいいかわからなかったが、そのヒントをもらえたように思います。