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梨の袋掛け体験会~農福事例の紹介~
体験を通して、農業の世界を知る
~農福連携で広がる地域のつながり~
5月某日に市内農家の木下さんの梨園に、 18歳以上の障がいのある方を対象とした自立訓練(生活訓練)を行う福祉事業所の「海狸(かいり)」の利用者の皆さんが訪れ、梨の袋掛け作業を体験しました。これは、市が推進する「農福連携(農業と福祉の連携)」へ繋がる取り組みの1つで、農業の現場を体験することを通して、障がいのある方の社会参加と地域農業の担い手支援を目指します。
~はじめての農業体験を通じて、一歩ずつ前へ~
この日、参加した利用者の皆さんは、はじめは少し緊張した面持ちで説明を聞いていましたが、木下さんの「まずはやってみることが大事」という言葉に励まされながら、早速作業を開始。梨の袋掛けは、果実が病害虫や日焼けなどの被害を受けず、見た目も美しく育つように、ひとつひとつの実に紙袋をかけていく繊細な作業です。
体験中は、まるで梨に語りかけるように「おおきくなってね」と優しく声をかけながら作業をする人、事業所の支援員さんと一緒に手順を確認しながら丁寧に作業を進める人、自ら進んで「袋を配ります」と言って仲間をサポートする人など、さまざまな姿が見られました。それぞれが自分のペースで作業に取り組み、真剣な表情が梨園に広がりました。
~ 「やってみる」から広がる可能性~
木下さんは、作業の様子を見ながら「合う合わないがあるやろから、合うと感じた人とこれから一緒に育てていけたら嬉しいね。自分たちが手掛けた梨が、誰かの手に渡るまでぜひ見届けてほしい」とお話されていました。
参加者の一人に感想を聞くと、「難しいね」と少し戸惑いながらも、梨に触れ、農作業に関わった経験にうれしさがにじんでいました。
体験の終盤、オレンジ色の袋に包まれた梨が梨園の一面にずらりと並ぶ様子を見て、木下さんは「短い時間で、こんなにも多くの袋をかけてもらえて驚いた。」と笑顔で話していました。
~新たな繋がりを活かして~
河内長野市ではこれからも、農業者のみなさんや、福祉事業関係者のみなさんと連携しながら「人と人」「農と福祉」「地域と未来」をつなぐ農福連携の取り組みを進めていきます。
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