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災害時のトイレについて
平時においては、トイレを通して汚水処理施設に運ばれて、適切に処理され、臭気や害虫の発生・侵入を抑えることができます。ひとたび災害が発生し、水洗トイレが機能しなくなると排泄物の処理が滞り、排泄物における細菌により、感染症や害虫の発生が引き起こされます。
また、避難所等において、トイレが不衛生であることから使用をためらうことによって、水分や食品摂取を控えることにつながり、栄養状態の悪化や脱水症状、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)等の健康障害を引き起こすおそれが生じます。
このように災害時のトイレの課題は、被災者に多くの健康被害と衛生環境の悪化をもたらすため、強い問題意識をもって捉えていく必要があります。
災害時のトイレ、どうする?(国土交通省) [PDFファイル/9.28MB]
トイレの衛生管理
避難所のトイレは大勢の被災者が使用するため、普段以上に衛生面の配慮が必要になります。清潔な環境を維持することで、感染症等の二次被害を抑制することができます。トイレの衛生管理は、被災者の命を守ることに直結するため、水や食料の確保と同様に、避難所開設時から以下のポイントを踏まえて衛生管理に取り組むことが重要となります。
トイレの衛生管理のポイント
・誰もが気持ちよくトイレを使うために、女性もリーダーシップを発揮できる避難所運営体制にすること。
・感染症を予防するために手洗い水の確保や手洗いを徹底すること。
・体育館等の室内のトイレでは、専用の履物を用意すること。
・便袋を使用する場合は、汚物処理の方法を徹底し、汚物の保管場所を確保すること。
・便袋の保管はできる限り、雨水で濡れない場所を選択することが望ましい。
・感染症患者が出た場合には、専用のトイレを設けることも検討すること。
・避難者の中から、トイレの責任者と掃除当番を決めること。
・ボランティア等の支援者の力を借りて、衛生的なトイレ環境を維持すること。
本市の災害用トイレ
本市では、携帯トイレや簡易トイレなどの災害用トイレを各避難所に備蓄しております。また、令和2年度から避難所のトイレ環境の整備として、多くの避難者が避難する市内小中学校(一部除く)にマンホールトイレの整備を進めております。