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平成22年度施政方針

印刷ページ表示 更新日:2018年10月11日更新
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平成22年3月1日

河内長野市長 芝田啓治

平成22年度の当初予算案の説明に先立ち、今後の市政運営につきまして、私の所信の一端を申し上げます。
私は、常々、「河内長野で子どもを育てたい」、「河内長野に住みたい」、「河内長野を終の棲家(ついのすみか)として選びたい」そう言ってもらえるまちの実現に努めております。私がめざす「将来のまちの姿」をもう少し具体的に申し上げますと、出産から安心して子育てができ、健康的に高齢期を過ごしていただき、住む人、訪れる人が笑顔に満ちあふれる「安全・安心・安定した緑と笑顔のあふれるまち」をめざしております。

さて、昨今の社会情勢を見ますと、世界経済は百年に一度とも言われる大不況からいまだ立ち直っておらず、わが国経済も失業率の増加や大企業から中小企業にいたるまでの経営不振などに見られるように、確かな回復軌道に乗っていない状況であります。
このような状況の中で、昨年、国におきましては歴史的な政権交代がありました。新政権のもと、事業仕分けにも見られますように、既存の制度や施策を一から見直す姿勢で平成22年度予算編成が行われるとともに、地域主権戦略会議が設置されるなど地方分権が加速する状況であります。
また、大阪府におきましては、橋下知事のもと、引き続き大胆な改革が進められています。その一環として「大阪発地方分権改革ビジョン」では、地域の実情に応じて自らの責任と判断で、住民に身近なサービスが提供できるよう、市町村への権限移譲の取り組みが進められています。
本市におきましても、市民サービスの向上につなげるため、広域連携などの手法も取り入れながら大阪府の権限移譲へ対応するとともに、地方分権が加速する国政・大阪府政の動きを注視しながら、分権時代に対応できる基礎的自治体としての体制構築にむけ、しっかりと取り組んでいく必要があると認識しております。

そのため、市政推進の心構えとしまして、平成21年度の「道筋を付けていく年」から、平成22年度は「スピードアップを図る年」と心を引き締め、予算編成に努めました。
まずは、就任以来掲げております「教育」「経済」「環境」「健康」の「4つのK」の基本的政策の体系整理とその該当施策・事業の洗い出しに努めました。その上で、「4つのK」政策をはじめ、現在、本市が直面している喫緊の課題であります人口減少対策やまちの活性化の課題などに対応するため、1期目の任期中に特に先導的に進める施策・事業を「リーディングプラン」として位置づけを行うなど、私の思いをより見えやすい形で反映させた当初予算編成に努めました。

平成22年度当初予算の具体的な編成作業は、長引く景気の低迷などによる税収の落ち込みや社会保障関係経費の増加などにより、依然として非常に厳しい財政状況での編成となりました。
この状況の中で、第4次総合計画や先ほど申し上げました、私がめざす「将来のまちの姿」の実現にむけた取り組みをはじめ、「第三次行財政改革実施計画」、「第二次財政健全化プログラム」、市議会各会派からのご要望、市民ニーズなどを踏まえまして予算編成を行いました。
予算総額は、一般会計で 348億円
特別会計で 286億9,290万8,000円
合計しますと 634億9,290万8,000円であります。
当初予算案の要点につきましては、提案理由の中でご説明申し上げますが、ここでは主要な施策の概要を申し上げます。
まず、「4つのK政策」のうち、「教育」のKとしまして、大阪一の教育都市をめざし、市を挙げて子どもから大人まで生涯にわたって教育に取り組んでいく姿勢を内外に示すため、教育立市宣言を行い、シンポジウムの開催などを通じて発信してまいります。また、小中一貫教育を推進するため、美加の台小・中学校をパイロット校として位置づけ、小中一貫したカリキュラムを作成し、実践を通じて課題分析などに取り組みます。さらに、幅広い世代に我がまちに対する関心や誇りを持っていただくため、学校における郷土教育の充実や図書館における郷土ことば関係のコーナー設置などにも取り組んでまいります。
「経済」のKとしまして、就任時に「市政の改革」の取り組みに掲げて、お約束しました図書館の開館時間につきまして、開館日を全日午後8時まで延長いたします。また、市民と行政の協働のまちづくりのため、市民の公益活動への補助などのしくみづくりを構築するほか、分かりやすく開かれた行政のため、部長マニフェストの公表や市役所の窓口案内などを担当するフロアマネージャーの設置などに取り組みます。このほか、産業振興として、農空間を活用した地産地消などの基盤整備や豊かな自然環境の保全を図る森林プランの推進に努めてまいります。
「環境」のKとしまして、今年度策定しましたバイオマスタウン構想に基づき、環境基本計画の改訂や間伐材の活用による薪ステーション・薪ストーブの設置を進めます。また、大阪府の「石畳と淡い街灯まちづくり支援事業」を活用して高野街道の歴史的景観を守り育てる計画を本格的に地元の皆さんと共に実現するとともに、「滝畑ふるさと文化財の森センター」の幅広い活用や貴重な文化財の保存にも取り組んでまいります。
「健康」のKとしまして、小さなお子さんをインフルエンザ菌性髄膜炎から守るため、ヒブワクチンの接種費用の補助を行います。また、子どもを産み育てるための支援として、妊婦健診に対する支援をいっそう充実します。さらに、虐待などで緊急に保護を要する高齢者のために「緊急シェルター」を設置するほか、本市の特徴ある歴史や景観を取り入れたウォーキングコースを設定し健康づくりをお手伝いしてまいります。

次に「リーディングプラン」につきまして申し上げます。
本市の今後の人口はさらに減少し、少子高齢化が一層進むと予想される中、このまま何もしなければ、まちの活力が低下していくことが懸念されます。そこで、この課題に対応するため「資源の活用によるまちの活性化」と「人口減少対策、転入・定住化の促進」を重要な戦略的要素として、「河内長野を輝かせる活性化プラン」と「住みたい・住み続けたい魅力向上プラン」の二本柱を「リーディングプラン」として位置付けを行い、具体的な施策・事業を構築しました。
一つ目の、「河内長野を輝かせる活性化プラン」としまして、五つの谷の農空間を活かした地域ブランドの推進や滝畑ダム周辺での里山体験の場づくり、また、市内の観光資源をめぐる周遊観光バスツアーの試行実施やイメージ戦略としての「奥河内」魅力発信事業など、自然・歴史・文化的資源を活かした産業・観光・交流の振興などに取り組んでまいります。
二つ目の「住みたい・住み続けたい魅力向上プラン」としまして、学校図書館の司書および図書の充実や小学校の校庭の芝生化、中学校での放課後の学習サポートの充実など、大阪一の教育都市をめざすための取り組みを行うほか、新婚世帯の転入を経済的に支援する制度の実施にむけた準備を進めるなど、子育て世代の転入・定住促進に取り組みます。

これらの施策・事業を適切かつ迅速に実施するため、四月には機構改革を実施し、社会情勢や市民ニーズなどに効率的かつ柔軟に対応してまいります。
私の市政も三年目に入ってまいります。先に申し上げた諸課題をはじめとして、懸案事項は山積しておりますが、今後とも、議員並びに市民の皆さまには、なお一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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