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平成20年度施政方針

印刷ページ表示 更新日:2018年10月11日更新
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平成20年3月4日

河内長野市長 橋上義孝

平成二十年度の当初予算案の説明に先立ち、今後の市政運営につきまして、私の所信の一端を申し上げます。
昨今の社会情勢を見ますと、年金問題や防衛省を巡る問題、地方自治体の不祥事、さらには相次ぐ食品表示の偽装など、官民のあらゆる分野で市民の不信感が高まってきております。
これらを「他山の石」として、市民からの信頼を揺るがすことのないよう、私をはじめ職員一人ひとりの日々のたゆまぬ努力が必要であることを改めて自戒し、本市行政にとっても教訓としていかなければなりません。
一方、地方自治を巡る情勢につきましては、税財源の移譲や地方財政健全化法の成立など新たな局面を迎えるとともに、道路特定財源の問題が議論されており、いわゆる「衆参ねじれ国会」を背景に複雑な様相を呈しております。
また、大阪府においては、橋下大阪府知事が本年二月の就任早々に「財政非常事態宣言」を発し、七月までの四ヶ月間の暫定予算を編成する中で、我々市町村財政に与える影響は非常に不透明な状況にあります。
これら国や大阪府の動きを十分注視するとともに、市長会等を通じて、積極的に働きかけを行っていかなければならないと考えております。

さて、本市の財政状況は、人口減少による収入減や国の「三位一体改革」による地方交付税の削減などにより、依然として非常に厳しい状況にあります。
そのような中、昨年末に、本市の新たな行財政改革の指針である「第三次行財政改革大綱」及び具体的な実行方策を明示した「第三次行財政改革実施計画」「第二次財政健全化プログラム」を策定しました。
平成二十年度予算は、これら改革の初年度としての実行を最優先としながら、市議会各会派からのご要望や時代の要請、市民ニーズを踏まえ、施策の再構築を行ったところであります。
予算総額は、一般会計 二九七億五,八〇九万円
特別会計で 三〇六億七,九七万七,〇〇〇円
合計しますと 六〇四億二,九〇六万七,〇〇〇円
であります。
これは、平成十九年度当初予算に比べまして、一般会計で八.〇%の減少、特別会計で二三.四%の減少、総額で一六.五%の減少となります。
当初予算案の要点については、提案理由の中でご説明申し上げますが、特に主要な施策につきまして、その概要を申し上げます。

まず、「行財政改革の推進」として、給与の見直しなどの人件費の抑制、高齢者バス等優待乗車助成などの扶助費、補助費の見直し、さらには、がん検診等自己負担など受益者負担の導入などに取り組んでまいります。
それら行財政改革に伴う施策再構築として、次の3点を中心に取り組んでまいります。
まず、「安全・安心の確保のための施策」として、木造住宅耐震改修補助事業の実施やAEDの全小学校への導入、携帯電話での一一九番の迅速化などを推進してまいります。

次に、「子育て支援のための施策」として、妊婦健康診査に係る公費負担の拡充や乳幼児医療助成の対象者拡大、父子手帳の交付、放課後児童会の土曜日開設・時間延長、放課後子どもプランの充実などに取り組んでまいります。
さらに、「税源涵養や定住促進のための施策」として、地域産業振興や高野街道を基軸とした観光産業振興事業などを推進してまいります。

先に申し上げましたとおり、本市は、平成二十年度から二十四年度の五年間にわたる行財政改革の取り組みにより、「協働型行政への転換」「行政運営の改革」「健全な財政運営の確立」を成し遂げることといたしました。
これらの行財政改革は、それ自体が目的なのではなく、河内長野市が目指すまちの姿を実現する第四次総合計画を円滑に推進し、将来に希望の持てるまちを実現するため、市民と行政が共に考え、それぞれの責任と役割を果たしていく新たな自治の仕組みをつくっていくためのものであることは、言うまでもありません。
一方、本市では、単独での行財政運営が困難な状況になった千早赤阪村からの要請を受けた合併問題にも直面しております。市としては、厳しい財政状況であるが故に、単に村を「救済」するためだけでなく、合併後の河内長野市が活性化し発展できるよう、大阪府の支援を合併協議の前提条件としており、昨今の諸状況の変化をしっかりと見極めながら、慎重に取り組んでまいりました。過日、橋下知事からの「全面的支援」の確認を受けて、市議会臨時会において合併協議会の設置議案を可決いただいたところでございます。
今後は、市民に積極的に情報公開しながら、合併の可否も含めて、市民の利益を第一に、粛々と合併協議を進めてまいりたいと考えております。

さて、私の第三期市政もいよいよ残すところ、あと五ヶ月足らずとなってまいりました。
先に申し上げた諸課題をはじめとして、あらゆる懸案事項に対して真剣に取り組み、将来に禍根を残さないよう、確固たる道筋をつけることにより、新たなる時代への礎を築き上げていくことが、残された任期における私の最大の使命であると考えております。
一日たりとも無駄にせず、河内長野市の発展に全力をつくす所存でありますので、今後とも、議員並びに市民の皆さまには、なお一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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