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広報紙掲載手話コラム~手話で語ろう~(3)

印刷ページ表示 更新日:2022年6月21日更新
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広報紙掲載手話コラム ~手話で語ろう~(3)

「手話でコミュニケーションができる社会を」(令和4年6月号掲載)

「手話でコミュニケーションができる社会を」
 西之山町の中野さん
 ※ろう者= 聴覚に障がいのある人のうち、手話を意思疎通の手段として用いる人

 私は1歳の時に高熱がでて、薬の副作用で両耳が聞こえなくなりました。家族の中では自分だけがろう者でした。他の家族は手話を覚えていなかったので、私と家族のコミュニケーション方法は、身振りと口話(相手の話す内容を口の動きで読み取る方法)でした。家族が普通に会話をしていても、何を言っているのかよくわからないこともありました。私が「何と言ったの?」と聞くと、母親から怒られたりもして、私はただただ困っていたのを覚えています。
 ろう学校(現聴覚支援学校)へは小学部から通い始め、高等部を卒業してからは、机などを作る会社に就職しました。その会社には、自分と同じ聴覚障がいの方がいたので、仕事中も手話で話し合いをしたり、休憩中もたわいもない話をしたりしていました。休日には一緒に遊びに出かけたこともあります。
その後入社した船の模型を作る会社では、手話ができる方がいなかったので、図面を指さしながら、筆談と身振りでコミュニケーションを取っていました。休憩中はひとりでいることが多く、一緒に働いている方に手話を覚えてもらえたら嬉しいなと思い、私からあいさつなどの簡単な手話を伝えてみました。そうすると、社長や他の方が手話を覚えてくれて、少しずつ手話を交えたコミュニケーションを取ることができるようになりました。
 今は障がい者作業所で働いています。そこでは、ろう者や、手話ができる聞こえる方もいます。作業内容が分からなくなった時は、すぐに手話で聞くことができたり、休憩中なども手話で会話ができるのでとても働きやすいです。
みなさんもぜひ、簡単な手話でいいので覚えてほしいなと思います。