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市指定 大般若経 附 櫃、帙

印刷ページ表示 更新日:2019年4月17日更新
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区分(有形文化財)種別(書跡・典籍・古文書)指定番号(書4)

市指定文化財 大般若経 附 櫃、帙

dai-hannya-kyo tuketari hitu,chitu 全600巻

所在地 河内長野市滝畑
所有者 滝畑地区自治会
時代 室町
指定年月日 平成14年3月29日
寄託先 河内長野市立図書館

市指定文化財 大般若経 附櫃、帙の画像1市指定文化財 大般若経 附櫃、帙の画像2市指定文化財 大般若経 附櫃、帙の画像3

天神社に伝わる大般若経(大般若波羅密多経)で、現在は河内長野市立図書館に寄託されている。 
本経は、巻子10巻を一つに並べ、それを10帙100巻が櫃に納められており、6櫃それぞれ表紙を違えているが、全600巻は欠落なく揃っている。

造経年代は、巻子の奥書及び帙底の墨書によると、応永31年(1424)(室町時代)であり、この年の八月に大梵天宮(現・天神社)の神宮寺と考えられる南蔵坊の阿闍梨有弁らが願主となり、仏法興隆、諸願成就を願い奉納されたものであることが分かる。

経は、版経で大部分が春日版(興福寺で出版された手習経の総称)であるが、五山版も見られる。また、府指定妙法蓮華経第6の奥書から、慶安元年(1648)7月以前に修復されていることが分かる。修復作業により巻第120のように錯簡が生じている。

河内長野市には他に市内で最も古い大般若経(市指定)が伝えられているが、これは全巻は揃っていない。
本経は全600巻揃っている上、櫃(6箱)、帙(60箱)がすべて揃っており、造経当時から神社に伝えられているもので、大般若経および時代背景、伝世の経緯を確実に知ることができる貴重な版経である。