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重要文化財 木造阿弥陀如来坐像(興禅寺)の修理について

印刷ページ表示 更新日:2024年3月1日更新
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 令和5年4月から、国と市の補助金の交付を受け実施してきた興禅寺の重要文化財 木造阿弥陀如来坐像とその収蔵庫の保存修理がこのたび終了しました。

木造阿弥陀如来坐像(修理前)                   木造阿弥陀如来坐像(修理後)     

阿弥陀如来坐像(修理前) 木造阿弥陀如来坐像(修理後)

収蔵庫(修理前)                         収蔵庫(修理後)

収蔵庫(修理前)収蔵庫(修理後)

重要文化財 木造阿弥陀如来坐像(興禅寺所蔵)について

 興禅寺は美加の台の住宅街の中にあります。曹洞宗の寺院ですが、元は隣接する赤坂上之山神社の神宮寺(神社に付属して建てられた寺院)であり、現在、神宮寺であったことが確認できる市内で唯一の寺院です。本堂は、元禄5年(1702)に膳所藩主であった本多隠岐守康慶(ほんだおきのかみやすよし)の寄進を得て再建されたものとされています。
 興禅寺に安置されている阿弥陀如来坐像は、像高が144.2cm、阿弥陀仏としては市内で最も大きなものです。構造は寄木造(よせきづくり)、目は彫刻を施すことで表現されており、両手は印を結び、足を組んだ坐像の形をとっています。穏やかで優美な表情をもち、なだらかな肉付けなど全体的に控えめな彫刻が施され、このような特徴から平安時代(12世紀)に制作されたものだと考えられています。
 今回の保存修理で、像の内部より寛永16年(1639年)の年号が入った経文や土砂等がくるまれた15cm×3cm程度の大きさの和紙の包みが見つかったことから、このころに仏像の修理が行われたことがわかりました。

 

文化財の保存修理について

 文化財は、地域の歴史や文化を今に伝える貴重な財産です。文化財は保存環境や虫害・獣害などにより、損傷や老朽化を避けられませんが、適切な時期に保存修理を行い、それを繰り返すことによって、より良い状態で後世に伝えていくことができます。