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令和元年12月27日付で天野山金剛寺および摩尼院の建造物群が重要文化財に指定されました!

印刷ページ表示 更新日:2020年1月6日更新
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 10月18日開催の文化審議会において、天野山金剛寺、摩尼院の建造物群が重要文化財候補として答申を受け、12月27日付けで重要文化財として指定を受けました。この結果、市内の国指定文化財は国宝8件、重要文化財77件となりました。
※摩尼院については、もともと書院が重要文化財であり、今回表門と築地塀が追加となり「建造物群」での指定となるため、件数に変動はありません。

天野山金剛寺の新指定文化財について

金剛寺境内全景

 金剛寺は、河内長野市天野町に所在する真言宗御室派の寺院です。奈良時代に行基によって創建され、平安時代末期に僧 阿観(あかん)によって再興されました。
 金剛寺の主要伽藍は、西除川(通称 天野川)の西側に、壇状の平坦面を設け、諸堂が建立されています。最上壇には、既に重要文化財に指定されている御影堂の他に、阿観の創建と伝わる五仏堂・薬師堂(現在の建物は慶長年間の再建)、護摩堂・法具蔵(慶長年間の建立)が設けられており、最上壇の上方には元禄年間建立の求聞持堂、開山堂が配置されています。境内の大部分の建造物は、元禄年間の建立もしくは、元禄年間に修理が行われたことが古記録等から判明しています。また、伽藍の東側に位置する天野山には、慶長年間建立の鎮守社が設けられ、天野川沿いには、古絵図にも描かれた子院(付属寺院)群の表門遺構が残っており、中世山岳寺院のあり方を現在に伝えています。

 今回の指定文化財候補は、府指定有形文化財及び国登録有形文化財になっておりますが、江戸時代中期までに建立された建物が群をなして維持されており、往時の景観を現在に伝える数少ない事例であり高い価値が認められることから、重要文化財に指定されることになりました。

特徴・年代区分/種類別

近世の大規模修理の成果を示す建物群(近世以前/寺院)

※府指定有形文化財1件21棟及び国登録有形文化財2件を統合して、国重要文化財1件22棟に指定

名称

金剛寺 22棟

(五仏堂、薬師堂、閼伽井屋、護摩堂、法具蔵、求聞持堂、開山堂、宝蔵、経蔵、弁財天社本殿、八大龍王善女龍王社本殿、天照皇大神社本殿、築地塀(二所)、鎮守水分明神社本殿、鎮守丹生高野明神社本殿、鎮守社拝殿、鎮守社鐘楼、旧理院表門、旧真福院表門、南門、総門)

員数

1件22棟

所在地

大阪府河内長野市天野町

 

摩尼院の新指定文化財について

摩尼院 表門

摩尼院 築地塀

 摩尼院は、現存する数少ない金剛寺の子院(寺院の境内にあり、その寺院に付属する小寺院)で、中心伽藍の北に位置しています。室町時代前期には南朝の後村上天皇の行宮が置かれ、古記録にも名を残す有力な子院の一つでした。

 書院は慶長年間の建立と考えられ、代表的な書院建築として昭和40年に重要文化財に指定されています。表門と築地塀は、元禄年間の建設と考えられ、金剛寺における境内整備と同時期に作られました。摩尼院の表門と築地塀は、金剛寺境内において江戸時代中期の境内景観を良く残しており、子院の建物構成を知るうえでも貴重な事例であることから、既に指定されている書院とともに重要文化財に指定されることになりました。

特徴・年代区分/種類別

中世からの雰囲気を色濃く残す子院の門前空間(近世以前/住宅)

※重要文化財 摩尼院書院の追加指定、指定名称の変更

名称

摩尼院 4棟(書院、表門、築地塀(二所))

※このうち表門、築地塀(二所)が新指定

員数

1件4棟

所在地

大阪府河内長野市天野町