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令和4年度施政方針

印刷ページ表示 更新日:2022年3月1日更新
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令和4年3月1日

河内長野市長 島田 智明

令和4年度の当初予算案の説明に先立ち、今後の市政運営につきまして、私の所信の一端を申し上げ、 議員の皆さま並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

まず、国内の経済状況といたしましては、持ち直しの動きが続いてはいるものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残る中で、一部に弱さも見られている状況でございます。

先行きにつきましても、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されている一方で、感染症の拡大や原材料価格の動向、さらには昨今の国際情勢による下振れリスクもはらんでおり、引き続き不透明な状況は続くものと見込まれています。

他方、新型コロナウイルス感染症への対応を進める中で、国内においても柔軟な働き方やビジネスモデルの変化、環境問題への意識の高まり、東京一極集中変化の兆しなどが見られています。政府は、このような変化を捉え、グリーン社会の実現、官民を挙げたデジタル化の加速、日本全体を元気にする活力ある地方づくり、少子化の克服、子どもを産み育てやすい社会の実現を掲げ、令和4年度予算においても重点的な資源配分を行うとしております。

本市におきましては、地域通貨「モックルコイン」を活用した観光キャンペーンや地域活動の促進を図ったことにより、感染症の影響により停滞した地域経済や地域活動の活性化に一定の効果があったものと認識しておりますが、度重なる感染症拡大により、依然として市民生活は日常を取り戻すことができていない状況にございます。

今後は、感染症対策を徹底しながらも、感染状況を見極めつつ、引き続き地域経済や地域活動の活性化に向けた取り組みを実施してまいります。また、コロナ禍における暮らし方や働き方の変化の機会を捉え、本市の恵まれた住宅環境を活かした移住・定住促進等にも取り組んでまいります。

令和4年度におきましても、資源を活かして工夫を重ね、新たな価値を創造するまち「スマートシティ」の実現に向けて、快適に暮らせるまち「スマートライフ」、観光で訪れるまち「スマートツーリズム」、効率的で便利なまち「スマートガバメント」の3つを柱に取り組みを進め、人々に選ばれるまちづくりを推進してまいります。

さて、令和4年度の当初予算につきまして、歳入面では、市税収入において、感染症の影響による落ち込みが、令和3年度当初予算で想定していたほどではなかったため、前年度比較で増加しておりますが、引き続き少子高齢化や人口減少の影響もあることから、令和3年度の最終予算と比べると、令和4年度の市税収入は減少する見込みとなりました。

また、歳出面では、高齢化の進展に伴う社会保障関係費の増加などを見込むとともに、公共施設の老朽化対策にも対応するなど、依然として厳しい財政状況での編成となりました。

このような状況の中、今後も持続可能な行政経営を行うため、引き続き「包括予算制度」のもと、特別職を中心とした「予算編成会議」を設け、「現場視点」による事業の見直しと、「全庁視点」による横断的、全庁的な取り組みを進めながら、十分な議論のうえ、「収支均衡の予算編成」を行いました。

 

令和4年度予算の要点につきましては、提案理由の中でご説明申し上げますが、

予算総額は、一般会計で  370億7,500万円

                  特別会計で  372億7,138万6,000円

                  合計しますと 743億4,638万6,000円

となっております。

 

それでは、令和4年度の主要な施策の概要につきまして、ご説明申し上げます。

はじめに、快適に暮らせるまち「スマートライフ」に関する施策について、ご説明申し上げます。

まず、安全・安心の取り組みに関しまして、現在自治会が設置している防犯カメラについて、段階的に公設へ切り替えを図っていくことで、地域間の防犯カメラ設置数の格差解消を図ってまいります。

また、防災行政無線の放送内容を繰り返し確認できる「災害テレフォン案内」をフリーダイヤル化することで、防災行政無線が聞き取りにくい地域やSNS等に不慣れな高齢の方へも、緊急情報を等しく無料で提供できる体制を構築してまいります。

さらに、市街化の進行や気候変動による降雨量の増加などの影響により浸水被害が確認されていることから、災害に対する防災力の強化を図るため、公共下水道の雨水が未整備となっている3地区について、浸水対策を進めてまいります。

次に、健康で暮らしやすい地域づくりとして、既に実施しているがん患者医療用ウィッグ購入助成に加え、乳がん治療に伴い切除した乳房の補正具購入費の助成も実施し、身体的・精神的負担の軽減を図るほか、子宮頸がんを予防するHPVワクチン接種の積極的勧奨の再開に合わせ、接種機会を逃した方に対するキャッチアップ接種も開始してまいります。

また、健康的な生活習慣を身につけるなど、市民の健康増進を目指して、大阪府が実施する健康サポートアプリ「おおさか健活マイレージ アスマイル」も、引き続き本市独自のポイント上乗せを行うことで利用促進を図るなど、市民の健康増進に向けて取り組んでまいります。

南花台スマートエイジング事業につきましては、開発団地再生モデルの構築に向けて、これまでの住民主体のさまざまな取り組みは継続しながら、UR団地集約跡地を活用したサッカーチームとの連携によるまちづくりなど、新たな取り組みも積極的に進めてまいります。

また、自動運転技術も活用した移動支援サービス「南花台モビリティ クルクル」の持続的な運用、遠隔診療や地域通貨など最先端技術等の活用による市民生活の質向上を図ることで、「丘の生活拠点」としての機能充実を図ってまいります。

加えて、南花台において構築したモデルを横展開させて昨年オープンした地域まちづくり支援拠点「イズミヤ ゆいテラス 河内長野」についても、多様な地域活動が生まれる拠点としての役割を発揮できるよう、地域住民の参画を促進し、行政機関、事業者、教育機関など多様な担い手との連携を生みだしてまいります。

次に、地域福祉の推進として、複雑化・複合化した課題を包括的に受け止め、適切に支援していくため、機構改革を実施し、福祉政策の総合調整を行う地域福祉高齢課を新設します。加えて、従来分野ごとの制度に基づき行われていた相談支援や地域づくりに、分野や地域をつなぐ仕組みを導入することで、地域住民等と関係機関による相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される環境を構築してまいります。

また、第9期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画の策定に向けて、高齢者の生活実態や介護保険及び高齢者施策に対するニーズ把握のための調査を実施し、地域の実情や特性を活かした計画の策定を進めてまいります。

さらに、市町村の介護予防の取り組みや国民健康保険制度の保健事業と、後期高齢者医療の保健事業を適切に連携させるため、フレイル等の高齢者の特性を踏まえた健康支援を行い健康寿命の延伸を目指してまいります。

次に、子育ての取り組みとしましては、引き続き、子ども・子育て総合センターあいっくや子育て世代包括支援センターゆめっくを中心に活動してまいります。産後うつや新生児への虐待予防等を図るための産婦健康診査、子どもに関わる全ての機関が連携して妊娠期からの切れ目ない支援を行うためのツールである「サポートブックはーと」の出生児童全員への配布、社会福祉協議会や地域の民生委員・児童委員の方々と連携した未就園児の全戸訪問、居宅を訪問し母乳・沐浴支援を行う産後ケア事業など、子育て世帯の不安解消や孤立防止に努め、総合的な子育て支援を実施してまいります。

さらに、保護者の子育て及び就労の両立を支援するとともに、児童の健全な育成に寄与するため病児保育事業を再開します。また、引き続き市内保育所等のICT化を支援することにより、保育士が働きやすい環境を整備し、保育士の確保につなげてまいります。

教育につきましては、引き続き英語村構想事業に注力することにより、幼児期から継続的に英語に触れることのできる機会を提供し、子どもたちの英語によるコミュニケーション能力の向上を図ってまいります。

また、学校の小規模化への対応につきましては、まずは南花台地区において進めている施設一体型小中一貫教育推進校の実現に向けて、引き続き取り組んでまいります。加えて、加賀田小学校と加賀田公民館の複合化に関しましても、既存施設を有効活用した持続可能な手法について、地域の声もお聞きしながら基本計画の策定を進めてまいります。

さらに、共働き世帯が増え、社会構造が変化する中、中学校全員給食は重要な課題であり、よりよい学校給食の実現に向け引き続き検討を進めてまいります。

 

続きまして、観光で訪れるまち「スマートツーリズム」に関する施策について、ご説明申し上げます。

まず、現在本市で認定を受けている3つの日本遺産「中世に出逢えるまち」「女人高野」「葛城修験」につきまして、関係市町村との連携をさらに深めながら、最大限に有効活用し、交流人口の増加に向けて取り組みを進めてまいります。また、昨年新たに世界かんがい施設遺産登録された本市最大のため池「寺ケ池」と池に水を引く「寺ケ池水路」もPRするなど、本市の魅力発信にも努めてまいります。

さらに、楠木正成・正行親子の生き様を描いた「楠公さん」大河ドラマの実現に向けても、引き続き誘致に向けてPR活動を意欲的に展開してまいります。

他にも、道の駅「奥河内くろまろの郷」につきまして、本市の観光ハブ拠点として、利用者の安心・安全に配慮した駐車場の整備や、サイクルスポットの機能強化など施設の充実を進め、本市の良好なイメージの拡大を図ります。加えて、今年復活した河内長野シティマラソンについて、実施内容の検証を行いながら、地域の活性化や交流人口拡大にもつながるイベントとして取り組んでまいります。

次に、産業振興としましては、市内事業者の事業拡大や市外事業者の転入促進につなげるため、産業用地の確保に向けた取り組みを進めてまいります。さらに、SNSの活用や事業者支援窓口を設置し、市内事業者が必要とする情報の提供に努めるとともに、市内事業者の人材採用を支援するために、企業PR冊子の作成・配布や、合同企業説明会の開催に取り組んでまいります。

また、まちの基盤整備を進め、利便性の向上を図るため、堺方面へのアクセス道路の整備促進や、大阪南部高速道路の事業化に向けて、関係機関などと連携しながら引き続き積極的に取り組んでまいります。

加えて、小山田西地区及び上原・高向地区におけるまちづくりに関しまして、本市の将来像を見据えながら土地利用の促進を図るとともに、河内長野駅周辺の中心市街地活性化について検討してまいります。

 

最後に、効率的で便利なまち「スマートガバメント」に関する施策について、ご説明申し上げます。

まず、市民の利便性向上や行政事務の効率化に向けて、デジタル化に積極的に取り組んでまいります。特に、道路や地形図、公園緑地や河川水路等の台帳について電子化を進め、デジタルで情報集約を行うことにより、災害時の迅速な対応を可能とするとともに、各種情報閲覧のオンライン化による市民の利便性向上や窓口業務の縮減による事務効率の改善を図ってまいります。

次に、公共施設等の今後の方針や計画に関しまして、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画及び、同計画の実施計画となる、各個別施設計画や長寿命化計画に基づく適正なマネジメントを進めながら、引き続き市有財産の売却や貸与による歳入確保にも努めることで、持続可能な行財政運営を継続してまいります。

また、財源の確保として、伸び悩みが見られているふるさと納税について、改めて市内事業者等と連携した謝礼品の充実やPRの強化に取り組むとともに、市外事業者との連携にも注力し、企業版ふるさと納税の拡大等にも努めてまいります。

さらに、従来の公民連携に加え、企業版ふるさと納税人材派遣型などの新たな枠組みも活用し、民間事業者のノウハウ活用や関係人口の創出・拡大にも取り組むことにより、地方創生、地域活性化を推進してまいります。

そして、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、医師会、歯科医師会や薬剤師会などとの連携のもと、早期に3回目のワクチン接種を完了できるよう、万全の体制を期してまいります。

以上、主要な施策につきまして、その概要を申し上げました。

 

令和4年度は、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が続く中ではございますが、コロナの動向は十分に注視しつつも、令和3年度から取り組んでまいりました地域経済や地域活動の活性化をさらに進めて行く年であると捉えております。

過日、国の令和3年度補正予算が成立し、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が新たに各地方公共団体へ配分されることとなりました。本市におきましては、同臨時交付金を有効に活用しながら、感染拡大の防止及び感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活の支援等を通じた地域の活性化に資する事業を展開してまいります。

振り返りますと、私は市長就任以来、府内33市で最も高齢化が進む本市の有する課題が、今後全国どこの自治体でも直面するものであると考え、これらを先んじて解決するため、「スマートシティ」をテーマとして取り組んでまいりました。例えば、「日本遺産」など、今ある資源を磨き上げる取り組みや、「英語村構想」など将来の河内長野を担う人材を育む取り組み、さらには「地域通貨」や「自動運転」など最先端技術を取り入れたまちづくりなど、さまざまな施策を進めてまいりました。

これらの課題は一朝一夕に解決するものではなく、引き続き市民目線で、市民の声を丁寧にお聞きしながら、継続的に取り組んでいく必要がございます。

一方で、本市を取り巻く行財政環境は厳しい状況が続くことが予想されることから、業務の効率化や新たな財源の確保にも努めながら、この厳しい状況を乗り越えるために市民の皆さまと手を取り合って、市民が安心して元気に暮らすことができる、また人々に選ばれるまちづくりを推進してまいります。

私は、自然や歴史文化はもちろん、コロナ禍で重要性が再認識された住民どうしのつながりや助け合いこそが、今後の本市の課題を解決する最大の資源であると実感しております。

今後とも、議員の皆さま並びに市民の皆さまとともに、本市のさらなる発展に向けて鋭意取り組んでまいりますので、なお一層のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。