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竹の利活用に関すること
竹の有効利用に関する研究
管理を放棄された竹林が全国で増加しています。林野庁によると、2007年には全国で約16万ha(大阪府域面積の約83%に当たる面積)で、さらに竹の侵入率が25%以上の林地を含めると40万ha以上とも言われています。放棄竹林は樹林や耕地の荒廃、生物多様性の低下、景観劣化などの問題を引き起こしています。
そこで、竹を堆肥にして利用して放棄竹林を減らそうと、河内長野市では公立大学法人大阪府立大学と共同研究を行っています。
タケ粉末とクズ茎葉をミミズコンポスト化することで肥料成分バランスに優れた培土を作出できることが分かり、さらにその培土が一部の土壌伝染性病原菌の発病を抑制することが明らかになりました。
本研究については、平成27年度にオーストラリア植物病理学会、日本植物病理学会の各学会で発表し、特許出願申請を行ったところ、令和2年6月に特許登録されました。
平成28年11月22日には、キックス大会議室においてタケコンポスト中間成果報告会を開催いたしました。本研究の共同研究者である大阪府立大学東條准教授にお越しいただき、研究に至った経緯や研究成果を報告しました。本市農業委員、認定農業者を始めとする市内農業者や市議会議員等多くの方々にご参加いただき、質疑応答では踏み込んだ専門的な質問もあり、盛況の内に終えることができました。
平成28年12月13日から平成28年12月16日まで東京ビッグサイトで開催されましたアグリビジネス創出フェア2016(主催:農林水産省)において、本研究の展示と共同研究者である公立大学法人大阪府立大学大学院環境生命科学研究科の東條准教授による講演を行いました。
また、記事URLはありませんが、平成29年1月6日の「日本農業新聞」朝刊14面に、本共同研究「竹粉混合のミミズ堆肥」に関する記事が掲載されています。