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広報紙掲載手話コラム~手話で語ろう~(2)

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広報紙掲載手話コラム ~手話で語ろう~(2)

「マスクを外せる日を願って」(令和4年2月号掲載)

「マスクを外せる日を願って」
 南花台の島田さん
  ※ろう者= 聴覚に障がいのある人のうち、手話を意思疎通の手段として用いる人

  私は、生まれた時は耳が聞こえていましたが、乳児期に熱中症にかかり、薬の副作用で両耳の聴力を失いました。ろう学校(現聴覚支援学校)の幼稚部に入園し、発声の練習や相手の話す内容を口の動きで読み取る口話(こうわ) を学びました。家に帰っても、母親と口話の練習をしました。
 当時のろう教育は口話が主流で、私が通っていたろう学校では、手話は休憩時間も含め厳禁とされており、見つかると廊下に立たされることもありました。小学部5年生の時、別のろう学校に転校しました。そこでは、みんな手話で会話していました。授業も先生が手話で行っていて、私は驚きました。この学校に通い出してから、手話を友だちや先生に教えてもらい、本格的に身につけました。
 口話では、「たまご」と「たばこ」、「パン」と「晩」のような口の動きが似ている言葉があるほか、早口で話しかけられると、相手が何を話しているのか理解しにくい時もあります。また、最近ではコロナ禍でマスクをつける人が増えたため、口の動きを読み取れなくなりました。特に買い物の時には、「ポイントカードはありますか?」「レジ袋は要りますか?」などと言われても、マスクをしていると何を言っているのかが分かりません。時々、私の障がいに気付いて、マスクを外して口の動きを見せてくれたり、メモで伝えてくれたりする方がいて、大変助かります。
 手話は、やはり私にとって一番分かりやすいです。手話をたくさんの人に覚えてほしいと思います。手話は、手や指などの動きだけではなく、顔の表情もとても大切です。一日でも早くマスクを外せる生活が戻ってくれることを願っています。