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こどもが『心因性視力障害』と診断されました。本人の気持ちから視力や聴力に障がいが現れることはあるのでしょうか。
答え
こどもの「見えない」、「聞こえない」ということが、<心の問題の表れ>と言われても、にわかに信じがたいことだと思います。
結論から言うと、こどもは身体機能を低下させることで、<心のしんどさ>を表現することがあります。「見えない(見えにくい)」、「聞こえない(聞こえにくい)」という基本的な機能についても、低下してしまうことがあります。
生活場面では、「黒板の字がかすんで見えない」、「周りに膜が張っているように見える」、「(テレビの音が聞こえないと)スピーカーに耳を近づける」といったことがあります。
こどもは、その状況をうまく言葉では表現できず、あいまいにしか表現できないので、周囲にはとても分かりづらいと思います。こどもにとって、症状が出現する『きっかけとなるストレス』のある状況は見当たらないでしょうか。
家族の中での出来事、環境の変化、学校での友人関係、学習面など、大きな出来事ではなくても、微妙なすれ違いや葛藤がこどもに影を落とす場合も多いです。
家族としては、まず、こどもが<身体で><言葉で>何を訴えようとしているのか、こどもとじっくり向き合ってください。こどもは発達するにつれ、『ストレス』に対して、身体で反応するだけなく、感情を言葉で表現することができるようになり、辛い環境をどう変えるか、考えて行動することができるようになっていきます。