本文
最近、こどもがとても無気力に見えます。こどもの『うつ』という言葉を耳にしますが、詳しく聞きたいです。
答え
まず、こどもが無気力になったり、身体がだるいと訴えたりすることについて、思いあたるところはないでしょうか。
例えば、友達関係で悩みを抱えていたり、学習が難しくなっていたり、学校で思うように行動できなかったり、ということはないでしょうか。
そのようなことがある場合、共にその問題を解決していくことで、これらの状態が軽減されていきます。一方で、こどもの病気の症状である場合もあります。
『うつ病』は、成人の病とされていましたが、最近になり、こどもの『うつ病』は、稀な病気ではないことが分かり、新聞紙面でも特集され注目されています。現在の研究では、こどもの『うつ病』は、7歳以降に出現し10歳頃から増加すると言われています。
こどもの場合は、「寂しい」、「悲しい」といった落ち込んだ感情を言葉にすることは少なく、
- 好きなことも楽しめない
- 友達と遊ばなくなった
- 集中出来ない
- 食欲がない
- 何となく全身が重い
- 身体の力が抜けたような感じ
といった表現をします。
また、頭痛やめまいという訴えがあったり、不登校になったりすることもあります。こども自身、どうして動けないのか、怠けているだけではないか、と自分に焦燥感を持っている場合も多く、家族や周囲が病気について、しっかりとした理解を持って、こどもに接する必要があります。
軽症の『うつ病』が急激に増えていると言われ、「脳のかぜ」のようなものとも捉えられており、特別な病気ではなくなってきています。薬の効果も期待できるようになっています。