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最近、家からお金を持ち出しているようです。お小遣いは十分与えているはずなのに、どうしてこんなことになるのでしょうか。
答え
家庭内での『盗み』という行為は、家族にとって「ショッキング」な出来事だと思います。
子どもは、どうしてこのようなことをするのでしょうか。
子どもがどこか満たされない気持ちを埋めるのに、一番手近なものがお金だろうと思います。親としては多く関わっているつもりでも、『子どもにとって』は、満たされていないと感じていることがあります。
甘えたい気持ち、感心を持ってほしい気持ち、無条件で認めてほしい気持ち、自分を認めたい気持ちがあるのでしょう。
子どもは、「モノ」を取っているのですが、子どもが本当に求めているものは、「モノ」ではありません。ですから、その本当に求めている『モノ』が得られるまで、繰り返し繰り返し盗んでしまいます。何でも買えて満たされる魔法のように思えるお金ですが、お金で得られないものがあることも、子どもは知っています。
盗み取ることに、怖さや罪悪感も覚えています。まずは、日常生活での子どもへの関わりを今一度、見直してください。子どもとの向き合い方は家族によって様々ですが、家族でゆっくりと過ごす時間を持ったり、大切な存在として認め直すことが必要です。
お金を盗む行為を親としては、『辛く悲しいと感じている』のだと、気持ちを伝えることが必要な場合もあるでしょう。一番重要なことは、子どもが単に「モノ」が欲しくて盗みを始めるのではなく、子どもからのサインであることを、親がしっかりと分かっておくことだと思います。
中・高学年になると、友人との関係にお金が必要であるという状況で、盗みをする子どももいます。具体的には、友人におごってあげたり、物を買ったあげたりして関係を作っている場合、付き合っている友人とのお小遣いに格差がある場合、友人との遊びがお金を使うことに集中している場合が挙げられます。このような場合には、友人との関係や家庭の決まりごとについて、家族と共に見つめ直す必要があるでしょう。また、子どもの盗む行為を誘発しないように、ある程度、家族がお財布を放り出しておかずに、「お金は金庫にしまう」、「子どもの手の届かないところに置く」など、という管理が必要になることもあります。