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学校から、集中力がない・落ち着きがない・友人とのトラブルが多い、ということを指摘されました。どうしたらよいのでしょうか。
答え
このようなこどもの行動は、こどもの『心理的な葛藤の表れ』である場合と、こどもの『アンバランスな発達』から生じている場合が考えられます。
こどもは、自分を取り巻く環境にとても大きな影響を受けやすく、家庭や学校の中で気持ちが十分に成長出来ていなかったり、<不安>や<心配>を抱えていたりすると、行動が落ち着かず、気持ちのコントロールを失ってしまうことがあります。
この場合、これまでのこどもの成長を見つめ直してみる必要があります。
いつ頃からこのような行動が見られるようになったのか、きっかけがあるようであれば、そこに何かこどもがつまずきを抱えたことがあるのでしょう。環境を整え、ゆっくりとした対応をする中で、成長と共に症状は少しずつ改善されます。
特にきっかけはなく、生まれてから、もしくは幼児期からずっと、「この子はどこか違う、何か違う」と、違和感を持ってこられたという場合もあると思います。
例えば、「親の視線や働きかけに対しても気がそれやすい」、「目まぐるしく動き回り制止が効かない」、「友達とうまく遊べず乱暴な行動がありトラブルになる」などといったことです。
相当な育てにくさがあったと思います。
このような状態が続いてきた場合、『ADHD』もしくは、他の発達の問題を疑う必要があります。一度医療機関を訪ね、こどもの特徴を捉え直しましょう。親子の関係を作り直していくことにもつながります。
『ADHD』や発達の問題を持っているこどもは、周囲が理解を持って関わることで、随分と落ち着き、本来持っている力を発揮することが出来ます。