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「草木染め」を実施しました

印刷ページ表示 更新日:2018年12月17日更新
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「草木染め」を実施しました

「草木染め」実施報告です

6月17日日曜日、四季彩館では岩湧の森 森林体験行事 「草木染め」のイベントを実施しました。

草木を採取するところから染め上がりまでを1日かけて体験していただき、草木のもつやさしい色を布に移すことができました。

今回は「アカネ」の根っこと「イロハモミジ」の枝葉を材料にしました。貴重なアカネは一人一株だけ採取して、イロハモミジは剪定枝を利用しました。

20名の参加者には小学生・70代の方々や男性の方もいらっしゃいましたが、和やかに楽しく、梅雨空ではありましたが染物を楽しんでいただきました。午後にはテラスにカラフルな作品が並び、やわらかな陽差しが乾燥を手伝ってくれました。

「草木染め」の様子をご紹介します。 

草木染め上がり

イロハモミジをカット

      イロハモミジを採取してカット

アカネを採取

          アカネを採取

アカネを煮出す

 

 

材料は細かくカットして水に入れて沸騰させます。

アカネの場合は根っこを乾燥したものを使います。事前に麓の田んぼの周辺で採取、乾燥させたものと採取した生の根を合わせて使用。沸騰させてから5分位煮ると赤い染液に変わります。 あかねは3回煮出しを繰り返し色を出しました。

 イロハモミジは沸騰後20分くらいかけて煮込みモスグリーンの染液がとれました。

 

 

イロハモミジを漉す

     布で漉して染液だけをとります

しぼりの準備

      輪ゴムで「しぼり」をしています

しぼりの準備

 

 

 

アカネの茜色の染液ができました。

斑にならないように水でぬらしてから浸します。

淡いピンク色に染まっていきます。

「イロハモミジ」で染色

        イロハモミジで染色

鉄媒染

          鉄で媒染しています

鉄媒染剤

 

染液と媒染液に交互に浸します。 

媒染剤によって色の発色と定着をさせるのですが、岩湧の森では自然にやさしい手づくりの媒染剤を使います。

錆びた釘にお酢と水を入れて数日放置したものを漉した鉄媒染剤や椿を燃やした灰に水を加えて同様に作った灰汁。色の変化を楽しむため市販のミョウバンも使いました。

これらの媒染剤で3色に染め分けることにしました。また、この媒染剤は染液も媒染液も薄めて自然に返すことができるものです。

アカネ染め

          アカネの染液

アカネ染め

          染めあがり

アカネ染め上がり

 

 

 

アカネでかわいいピンクに染まりました。

輪ゴムで作っていた絞りをはずしてみると、きれいに白い模様が出来ました。

グラデーションをつけたり、糸絞りでひまわりの模様を描いたり、少し手を加えることで仕上がりに楽しみが広がります。

 

染め上がり

      3色に染め分けされました

染め上がり

         レース編みに色を

染め上がり

今回持って来ていただいた布を染めていただいたので、素材によっても仕上がりの色に違いが出ました。

アカネは、古代から利用されている「アカネ染め」を体験していただきたくて選んだ材料です。現代においても同じ色を再現することができました。もう一つの材料は茜色と違った色に染めたくて色々試作した結果、身近にあるイロハモミジを選びました。こちらは黄と灰茶色の渋い色合いに染め上げることができました。

紅茶や玉ねぎの皮など身近な所にも材料はあります。花びらや剪定木など、「染め」のためのガーデニングをされてはどうでしょう。ご自分で育てた草木を採取したり、持ち主の了解を得て材料を集めて下さいね!