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府指定 石造 五輪塔

印刷ページ表示 更新日:2019年4月17日更新
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区分(有形文化財)種別(建築物)

府指定文化財 石造 五輪塔

sekizou Gorin-tou 一基

所在地 河内長野市岩瀬
所有者 薬師寺
時代 南北朝 暦応4年(1341)
指定年月日 昭和52年3月31日

府指定文化財 石造 五輪塔の画像

 南海電車千早口駅の北側約200m、山の中腹に融通念仏宗の薬師寺があります。境内には瓦葺(もとは茅葺)の本堂があり、下岩瀬の地域の人々によって守られています。寺院の創建の経緯は明らかではありませんが、かつては観心寺の末寺であったと伝えられています。現在は薬師寺と呼ばれていますが、本堂の鰐口には「薬師堂」と刻まれています。観心寺文書の中に、「薬師堂」についての記述がみられ、明応年間(1492~1500)の戦乱の際に破壊され、天文4年(1535)に再建されたと記されています。

 五輪塔は薬師寺の北側に建っています。基壇の上に据えられており、砂岩製で高さ106cmです。五輪の正面に地・水・火・風・空を意味する梵字が刻まれており、地輪の正面には北朝年号である暦応4年(1341)の年号が刻まれています。暦応4年は南朝年号では興国2年にあたります。当時、観心寺領であり南朝のお膝元であったこの地で、北朝年号が使用されたことについては、南朝勢力の弱体化が想定されています。この五輪塔は建てられた年代が明らかなものの中では市内最古のものです。

 

わがまち文化財探訪 平成18年4月

 

参考文献:河内長野市役所(1973)『河内長野市史 第十巻 別編二』

 

南海「千早口」駅下車、北へ徒歩10分