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重文 五智如来坐像 五躯

印刷ページ表示 更新日:2024年8月29日更新
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区分(有形文化財)種別(彫刻)

重要文化財 木造 五智如来坐像 五躯

mokuzou Gochinyorai-zazou 五躯

所在地 河内長野市天野町
所有者 天野山金剛寺
時代 平安
指定年月日 平成17年6月9日

 

 

重文 五智如来坐像 五躯

 

 

  天野山金剛寺の楼門をくぐると、金堂と多宝塔との間奥深く真正面に、修理され真新しい桧皮葺の屋根をもつ三間四方の端正な五仏堂(府指定文化財)がのぞまれます。このお堂に安置されているのが、今回紹介する五智如來座像の五体です。

  この五仏堂は、古くは三宝院または大日堂と呼ばれていたましたが、少なくとも元禄13年(1700)頃の修理時の記録には五仏堂とよばれていることがわかっています。その創建は、向かって右の御影堂や、左の薬師堂とともに、記録の上では、平安時代末の寿永(じゅえい)2年(1183)までには成立していたことが判明しています。

  この五智如來は、大日如来の備える五つの知恵を五体の如来にあてはめたものです。その配置は真言密教の金剛界曼荼羅にもとづくもので、中央に大日如来(だいにちにょらい)を配し、左前に阿閦如来(あしゅくにょらい)、左奥に不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)、右前が宝生如来(ほうしょうにょらい)、右奥に阿弥陀如来(あみだにょらい)が安置されています。いずれも玉眼入りの寄木造りのもので、12世紀末、つまり三宝院(五仏堂)が創建された時代の様式をよく伝えています。その上いずれの像も光背・台座とも一具のものとしてよく揃って、保存状態の良い平安時代彫刻の傑作です。

 

金剛寺地図

南海・近鉄「河内長野」駅下車、南海バス「天野山」下車すぐ