本文
重文 絹本著色大随求像
区分(有形文化財)種別(絵画)
重要文化財 絹本著色 大随求像
kenpon-tyakusyoku Daizuigu-zou 一幅
所在地 | 河内長野市寺元 |
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所有者 | 観心寺 |
時代 | 鎌倉 |
指定年月日 | 明治32年8月1日 |
この像は、鎌倉時代初期に描かれたもので、図像が珍しく、かつ傑作品であることから国指定重要文化財に指定されています。大きさは、縦133.3cm、108.2cmあります。
大随求とは、菩薩の一人で、人々から苦難をとり除き、福徳を与える仏として、信仰されてきました。また、子宝を授けるともいわれています。描かれている大随求菩薩は、月を背景にして、蓮の花に座っています。頭には冠をかぶっており8本の腕には、右手には、五鈷杵(ごこしょ)、剣、斧、三古戟(さんこげき)をもっています。左手には蓮、輪索(りんさく)、宝幢(ほうどう)、梵篋(ぼんきょう)をもっています。このような持物は、仏教の儀礼で使用される道具と、もともとは武器であったものとがあります。密教で、武器は煩悩を打ち破る象徴としての意味があります。
これらの描き方、色彩は絶妙であり、身体や身につけている金属が実にうまく表現されています。
参考文献:河内長野市役所(1973)『河内長野市史 第十巻 別編二』
南海・近鉄「河内長野」駅下車、南海バス「観心寺」下車すぐ