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市指定 文政八年銘文唐箕
区分(民俗文化財)種別(有形民俗文化財)指定番号(有民2)
市指定文化財 木製 文政八年銘文唐箕
mokusei bunsei-hachinen-meibun-Toumi
長さ193cm 幅79cm 高127cm 一基
所在地 | 河内長野市高向 |
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所有者 | 河内長野市 |
時代 | 江戸 |
指定年月日 | 平成4年3月27日 |
寄託先 | 河内長野市立ふるさと歴史学習館 |
唐箕とは、風力を利用して穀物を精選する農具であり、中国から伝わったといわれ、わが国で使用されるようになったのは元禄(一六八八~一七〇四)のころである。
材質は杉材が使用され、形状は横吹き方で、選別口が三箇所あり、第一、第二選別口は前面に並列し、第三口は横に付けられている。漏斗(ろうと)は欠損している。
本体に、「文政八年(一八四五)秋…」「大坂農人橋本家出店富田林京屋小兵衛」の墨書銘が残る。
京屋とは現在の大坂農人橋にあった農機具業者である。京屋は農人橋二丁目で江戸時代の元禄から大正時代にかけて唐箕などの農機具を製造していた。本唐箕は、この京屋の銘を持つ唐箕の中では最古のものである。
江戸時代後期の農具の改良発達の段階の中で、農具製造業者によって量産体制が確立された時代につくられた資料としては、製造業者および製造年代の判明した貴重な資料である。
市内石見川・故竹鼻真作氏宅で使用されていたが、昭和五十八年(一九八三)河内長野市に寄贈され、現在ふるさと歴史学習館で収蔵展示している。