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市指定 色絵富士山文絵馬
区分(有形文化財)種別(工芸品)指定番号(工4)
市指定文化財 磁器製 色絵富士山文絵馬
Jiki-sei iroe-fujisan-mon-ema 縦34cm 横41cm 一面
所在地 | 河内長野市西代町 |
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所有者 | 西代区 |
時代 | 江戸 |
指定年月日 | 平成4年3月27日 |
寄託地 | 河内長野市立滝畑ふるさと文化財の森センター |
本絵馬は、五角形・黒漆塗の木枠の中に、仏具の華鬘(けまん)の形をした初期有田焼の磁器をはめ込んでいる。
模様は染付けで富士山と思われる山が描かれ、右下には旅人が休み、山を眺めている。さらに、赤・金・銀の上絵具で雲文などを描く。
陶器部分には「寛文元年(一六六一)季夏良辰日」「堺伊豫屋九左衛門」の染め付けがされ、木枠部分には「寛文元年九月吉日、堺いよや九左衛門」「諸願成就皆々満足」「奉掛御宝前」の銘がある。堺の商人であった「伊豫屋九左衛門」が特別に注文して作らせたものであろう。
寄進者および寄進時期が明確な上、磁器製の絵馬はほかに例が無く、図案や技法は一六五〇年から一六六〇年の初期の有田焼の特徴を良く示している。
絵馬は、本市錦町にある西代観音堂に保存されていたのを、平成二年九月の堂の改修工事の時に発見された。
なお、西代観音堂には、現在廃寺となっている岡田寺のものが納められており、この絵馬も、もとは岡田寺のものであったと考えられる。