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市指定 大日如来坐像

印刷ページ表示 更新日:2018年10月11日更新
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区分(有形文化財)種別(彫刻)指定番号(彫6)

市指定文化財 木造 大日如来坐像

mokuzou dainichi-nyorai-zazou 像高111.7cm 一躯

所在地 河内長野市寺元
所有者 鳩原東端自治会
時代 鎌倉
指定年月日 昭和45年11月26日
寄託先 観心寺

市指定文化財 木造 大日如来坐像の画像

 鳩原の大日寺の本尊で、現在観心寺に寄託されている。
 寄木造(よせぎづく)りで、頭部は耳前で前後二枚につぎ、挿首で彫眼である。体部も前後二枚でつぎ、腕は両肩・両肘・両手首でそれぞれつぐ。ただし手首の部分は、本尊が胎蔵界の大日如来の印相をしているから、両手首の印相部を共木より彫り出している。
 また、宝冠(ほうかん)台・臂釧(ひせん)、腕釧(わいせん)とも本体と共木より彫り出している。膝部は、横木の別材でつぎ、裳先もつぐがこの部分は欠損している。宝冠は後補、白毫(びゃくごう)は欠損している。
 胎蔵界の大日如来として面相もおだやかで、腕は大きいが膝上で胎蔵界の大日如来の印相を結ぶその姿は静かな落ち着きをあたえている。十三世紀の作とみられる。
 なお大日寺には、本像の台座と光背が残されている。
 光背は、荒けずりの檜材を四枚寄せてつくった舟形光背である。中央に穴をあけ、光脚は刻まず、ほぞを二つつくる。高さは一三〇・四である。光背面には彩色で二重円光を描き、さらに唐草文様を描く。また光脚部分に蓮華を描く。
 光背のつくり方および彩色の描き方は、まったくの素人風であるが、板光背としては素朴で興味をひくものである。

参考文献:河内長野市役所(1973)『河内長野市史 第十巻 別編二』