本文
市指定 種字両界曼荼羅図
区分(有形文化財)種別(絵画)指定番号(絵1)
市指定文化財 紙本著色 種字両界曼荼羅図
shihon-tyakusyoku syuji-ryoukai-mandarazu 縦62.5cm 横51.5cm 二幅
所在地 | 河内長野市松ヶ丘中町 |
---|---|
所有者 | 松林寺 |
時代 | 江戸 |
指定年月日 | 昭和43年1月8日 |
金剛界曼荼羅
胎蔵界曼荼羅
浄厳(じょうごん)(寛永十六年~元禄十五年:一六三九~一七〇二)筆の画である。
画面を紺色に塗り、その上に種字を金泥(きんでい)で描いたものである。各種字(しゅじ)を細かく見ると一画一画厳格に描くが、職人とちがって図形が変形した箇所もある。しかし全体としてみれば画面としての整いがみられる。
この画幅には、次のような浄厳自筆の裏書がある。
金剛界曼荼羅裏書
両界曼荼羅二鋪
応于松林菴主慧忍阿遮梨耶
之需貞享五載正月中浣(旬)援筆奉
写四月下旬開光供養焉
里延命密寺
住持比丘浄厳謹書
胎蔵界曼荼羅裏書
両部曼荼羅二鋪
応于河州錦部郡四鉤樟村
松林菴主慧忍阿闍梨耶之
懇請貞享五歳次戊辰孟春(正月)
中澣(旬)揮毫首夏(四月)二十七日開光
供養焉
同州同郡延命寺主
(草冠に必)芻浄厳
欽識
この裏書から、いずれも松林寺庵主慧忍に請われて、貞享五年(元禄元年・一六八八)の正月中旬に描き始め、四月下旬に開眼供養を行っていることがわかる。
参考文献:河内長野市役所(1973)『河内長野市史 第十巻 別編二』