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重文 大日如来坐像(多宝塔安置)

印刷ページ表示 更新日:2019年4月17日更新
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 区分(有形文化財)種別(彫刻)

重要文化財 木造 大日如来坐像(多宝塔安置)

 mokuzou dainichi-nyorai-zazou  像高80.4cm、光背高116.5cm 一躯

所在地 河内長野市天野町
所有者 天野山金剛寺
時代 鎌倉
指定年月日 平成23年6月27日

 

 

大日如来1大日如来2

 本像は、金剛寺多宝塔の本尊として造立された大日如来である。その品質・構造は、内部全面を黒漆塗りとしているので断定できないが、宝髻を含む頭体の根幹部をヒノキと思われる一材で彫成したのち、耳後ろで前後に割矧ぐ一木割矧造りの技法と思われる。また光背の一部と台座の蓮華部は当初のものと思われ、台座・光背を含めて創建当初の姿を今に伝えていることも貴重である。

 

 本像は建保2年(1214)の史料に「併宝塔一基、奉安置金剛界大日等身像」とあるものの、その初見は建久2年(1191)のことである。それによると、塔の管理が悪くて雨漏りにより腐朽し、中の仏像も損傷しているという。大日如来の造立や塔の建立年代は不詳であるが、御影供が始まった承安2年(1172)頃から建久2年(1192)までに製作されたことになる。

 

 本像は鎌倉時代の新様式を内包した美術的に優れた藤原時代末期の名品であるとともに、歴史的にも阿観時代の金剛寺を考えるうえで貴重な仏像である。

 

わがまち文化財探訪 平成20年12月号

 

                         金剛寺金堂

                   南海・近鉄「河内長野」駅下車、南海バス「天野山」下車すぐ