○河内長野市行旅病人及び行旅死亡人取扱要綱
昭和63年7月8日
要綱第20号
(趣旨)
第1条 この要綱は、行旅病人及行旅死亡人取扱法(明治32年法律第93号。以下「法」という。)に定めるもののほか、行旅病人、行旅死亡人及びこれらの同伴者の救護又は取扱いについて必要な事項を定めるものとする。
(行旅病人等の範囲)
第2条 次の者は、行旅病人の例により救護又は取扱を行う。
(1) 飢えにより歩行できなくなった行旅者
(2) 行旅中の妊産婦であって手当を要するが、その途を有しない者
(3) 行旅者又は住所及び居所のない者若しくは明らかでない者であって、引取者がなく、かつ、警察官が救護の必要があると認めて引渡した者
2 引取者のない死胎は、行旅死亡人の例により取扱を行う。
(扶養義務者等への引取通知)
第3条 行旅病人若しくはその同伴者又は行旅死亡人の同伴者(以下「被救護者」という。)を救護したときは、速やかに被救護者の扶養義務者又は同居の親族に対し引取期間を指定し、かつ、被救護者の状況を付して通知するものとする。
(領事への通知)
第4条 外国人である行旅病人、行旅死亡人又はこれらの同伴者の救護又は取扱いを行った場合には、その所属国領事に通知を行い、引取等についての協力を得るものとする。
(留置救護)
第5条 被救護者が重症である等特別の事情により被救護者の扶養義務者又は同居の親族が第3条の通知により指定した期間内に被救護者を引取ることができない場合には、被救護者又はその引取りを行うべき者からの請求により、相当の期間を指定して被救護者の留置救護を行うものとする。
2 前項の場合において、被救護者又はその引取りを行うべき者の請求がない場合であっても市長が必要と認めたときは同様とする。
(送還)
第6条 次の各号のいずれかに該当するときは、被救護者の引取りを行うべき旨を通知した扶養義務者又は同居の親族に被救護者を送還するものとする。
(1) 被救護者の引取りを行うべき旨を通知した扶養義務者又は同居の親族が指定期間内に被救護者を引取らない場合
(2) 被救護者又は引取りを行うべき者から留置救護の請求があった場合において、相当の事情があると認められない場合
(3) 市長が留置救護を行う必要がないと認めた場合
(施設等への委託)
第7条 被救護者の救護については、適当な施設又は私人に委託して行うものとする。
(費用弁償請求手続)
第8条 救護に要した費用の弁償を被救護者若しくは扶養義務者に請求するとき、又は行旅死亡人の取扱いに要した費用の弁償を相続人若しくは行旅死亡人の扶養義務者に請求するときは、支弁した費用の計算書等を添付するとともに、納入期限を指定するものとする。
(大阪府への請求)
第9条 被救護者から救護費用の弁償がなされない場合であって、扶養義務者がいないとき又は明らかでないときその他扶養義務者から救護費用の弁償を得ることができないときは、支弁した費用の計算書等を付して、大阪府に対して費用の弁償を請求するものとする。
(公告期間)
第10条 法第9条の規定による告示は、30日以上これを掲示するものとする。
(通知事項)
第11条 行旅死亡人に関して相続人又は扶養義務者若しくは同居の親族に通知するときは、行旅死亡人の状況、相貌その他本人の認識に必要な事項を通知するものとする。
(遺留物件の処分)
第12条 行旅死亡人の取扱いに要した費用については、まず、その遺留の金銭又は有価証券をもって充て、これをもってしても足りない場合であって、相続人及び扶養義務者がいないとき又は明らかでないときは、市が最初に公告を行った日から起算して60日以上経過した後、行旅死亡人の遺留物品を売却してその費用に充てるものとする。
2 法第9条の規定による公告を行わなかった者及び公告後相続人又は扶養義務者が明らかになった者については、その取扱いに要した費用の弁償を得ることができなかった場合に、直ちにその遺留物品を売却するものとする。
3 行旅死亡人の遺留物品を売却することができる限度は、費用の弁償額に達するまでとする。
4 有価証券及び見積価格が一定額以下の物件については、競売に付することなく処分するものとする。
5 行旅死亡人の遺留物品を売却してもなお費用の弁償額に足りないときは、大阪府に対して計算書等を付してその不足額を請求するものとする。
(繰替支弁費目)
第13条 被救護者の救護又は行旅死亡人の取扱いを行った場合に、市費をもって一時繰替支弁を行う範囲は、別表のとおりとする。
附則
この要綱は、公布の日から施行する。
附則(平成26年2月20日要綱第5号)
この要綱は、公布の日から施行する。
別表(第13条関係)
市町村費の繰替費用の範囲及び基準額
範囲(種目) | 基準額 |
医師診察料、手術料、往診料及び診断書料 | 生活保護法第52条の規定により算定される診療報酬の額 |
薬価及び療養に関する必要品費 | 生活保護法第52条の規定により算定される診療報酬の額 |
入院料、助産費 | 生活保護法第52条の規定により算定される診療報酬の額 |
看護料 | 生活保護法第52条の規定により算定される診療報酬の額 |
食料 | 必要最少限の額 |
日用品費 | 必要最少限の額 |
被服寝具料 | 必要最少限の額 |
病人、死亡人のため特に要する薪炭油費、借家料及び小屋掛料 | 必要最少限の額 |
死体番人費 | 必要最少限の額 |
移送費 | 必要最少限の額 |
死体運搬費、死体検案料、検案書料、埋葬又は火葬に関する諸費、墓標費、骨袋料 | 生活保護法による葬祭扶助の額 |
公告料 | 1件につき1回の実費 |
死体保存料、死体写真料 | 必要最少限の額 |