講演の模様


   池田さんの著書「世界がもし100人の村だったら」の原点は、環境学者ドネラ・メドウズが1990年に発表した「村の現状報告」という新聞コラムで、それが、10年以上インターネットの世界を回っている間に、いろんな人が気持ちを書き足してできあがったメッセージだそうです。池田さんのところに回ってきた時には、もう日本語になっていたとのことで、それを再話、リライトをしたそうです。



 池田さんは、その著書による印税で「100人村基金」を設立されました。そして、基金を必要としている世界中の人たちに支援活動を行っているそうです。例えば、イラクの癌に苦しむ子どもたちへの医療援助を行う団体への支援、パキスタンのアフガン難民キャンプ内の女子小学校(アルイムル女学院)への支援、開発途上国の教育支援など





 池田さんは続いて憲法の話をされました。
 日本の憲法はつぎはぎ細工だからよくないという批判に、「みなさん、『これから憲法を作るのでそのたたき台を作ってください』なんて言われたらどうします?世界中の憲法や人権宣言など、いいと思うものを全部集めませんか? そして、これ私たちにとっていいわね、というところをつまみ食いして、並べてみませんか?  実は世界中の憲法ってそうやってできているんです。」と説明されました。





 そして、世界規模に想像力を働かせる"think globally"という言葉を紹介されました。「それが地球の環境のため、あるいは平和のための一歩です」とのことでした。
 例えば、地産地消というのは、地元のためになる、また私たちが安全な食物を手に入れるための一番確実な手段だというだけではなく、地球規模の平和のためにもなるのだということです。世界には「100人村」流で言うと、17人の人びとがきれいで安全な水を飲めない。でも、その地域から私たち日本人は、食糧を輸入することによって水をどんどん奪っている。と、たいへん危惧されていました。

  
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