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教養講座 「漢字研究の巨星 白川静の世界 壱・弐」 貝は宝物
今年も『漢字研究の巨星 白川静の世界』の講座が始まりました!
くろまろ塾運営ボランティア スタッフ2017年07月28日 19時30分 くろまろ塾くろまろ塾運営ボランティア
皆さん、こんにちは!
くろまろ塾運営ボランティア広報担当の西岡です。
7月23日(日曜日)、今年も「漢字研究の巨星 白川静の世界」の講座(講師:後藤先生、立命館大学大学院教職研究科准教授)が始まりました。
皆さんも、TVで厚切りジェイソンのギャグ「ホワイ、ジャパニーズピープル」で始まる漢字ネタを聞いたことありませんか?
「漢数字の4は何故、横棒4本じゃないのか?」と言うギャグです。
なんと、その答えをこの講座で知る事ができました。
それは、漢字の成り立ちの初期の甲骨文字の頃は、四を横棒4本で表していたんだと言う事です。
それでは間違いやすいことに気付いて「四」に変わって行ったのだそうです。
初めて知って、びっくりしました。(@_@)
今年の講座は、午前中が昨年聞き逃した方のために好評だった昨年と同じ内容、午後はより深く学んでいく今年初めての内容になっています。
今回は、午前が『手の七変化』、午後が『貝は宝物』というテーマでの講義でした。
皆さん、お金の話はお嫌いですか?
「好きです!」と云う声が聞こえてきそうですね。
古代中国で漢字を生み出したのは、商(殷)の国の人々でした。
お金を使いだしたのも、この商の国の人々でした。
彼らにとって南方の海でとれた貝(子安貝)は貴重な宝物であり財産でした。だからお金にまつわる漢字には、「貝」が多く使われているのですね。
今回の午後の部の講座では、貝のつく常用漢字47文字あるなかで、「宝」や「賣」、「買」など15文字について、漢字の成り立ちを解説いただきました。
漢字「買」のかんむり部の「罒」がなぜ「あみがしら」と呼ばれるのかも初めて知りました。
元々罒の部分は網の形をしていたのです。お金である貝を網に入れて外出したので「買」という意味の漢字になったようです。
貝にまつわる漢字を色々学びましたが、講座中に受講者の皆さんが口をそろえて、「小学生の頃に、こんな漢字の教わり方をしていれば、もっと漢字を沢山覚えられたかも…」と話していました。
実際、福井県では小1~中3まで、毎年10時間白川漢字を学ぶそうです。
そう云う事もあって、福井県の学力が全国でもトップクラスなのだと思いました。
きっと、白川静流の漢字の学習をすれば、漢字に興味が湧いてきます。さらに漢字や国語力だけではなく、物事を論理的に考える力や推理する力、課題解決する力などが養われそうです。
大阪府(いや全国)でも「白川静流の漢字の学習方法」を取り入れて欲しいと思いました。
残り4回の講座も楽しみですね。(^_-)
最後になりましたが、この講座で要約筆記を取り入れて受講されていました。
河内長野市の障がい福祉課から派遣された要約筆記者の方が対応されていました。
今後も河内長野市の障がい福祉課にご相談していただければ対応可能とのことです。
益々、バリアフリーの世の中になって行くことを期待したいと思います。\(^o^)/