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「地域における認知症支援を学ぶ」講座が始まりました!

印刷ページ表示 更新日:2019年12月3日更新
<外部リンク>

「地域における認知症支援を学ぶ」講座が始まりました!

大学連携講座-大阪千代田短期大学編-「地域における認知症支援を学ぶ」
[1]12月3日「認知症を取り巻く環境と市の取り組み」
[2]1月17日「地域における認知症支援の実際」
[3]2月4日「認知症サポーター養成講座」
[4]3月5日「認知症高齢者(要介護者)に向けた生活支援技術」
が始まりました。

第1回目を受講して、レポートさせていただきます。

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講師の青木淳英先生は、大阪千代田短期大学で教鞭をとられるかたわら、生活課題を抱える生活者の暮らしに密着した研究活動を行っておられるそうです。今回の講座のコーディネーターを務めてくださいます。

青木先生からは、「なぜ、いまこのテーマ?」ということで、5年後くらいには高齢者の2割が認知症、さらには800万人が認知症という時代が来る中で、河内長野市の現状を教えていただきました。
河内長野市の人口は2000年には12万人を超えピークでしたが、少しずつ減り始め2019年夏には10万4千人になり、少子化の進行、高齢者の急増とともに働き手世代が急減し、税収もこれまでのようには見込めないため、公的サービスを縮小せざるを得ない状況になりつつあるそうです。このことは、河内長野市だけのことではなく、全国の市町村でも同じ状況にあるとのことでした。
そんな中で認知症になっても安心して地域で暮らし続けることができるように、「地域共生社会」や「支え合い」とはどういう事なのか、共生ケアの実践例などもお話しいただきました。
認知症の人が働く場として、「注文をまちがえる料理店」、ヤマト運輸のダイレクトメール配達などを例に、認知症になっても、その方が出来ることを活かしながら地域で生活し、活躍できる社会に、そして河内長野市もそうなればいいな・・・とお話を締めくくられました。

青木先生に続いて、市高齢福祉課、地域包括支援センターからは、「市の取り組み」についてお話がありました。

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上から順に、河内長野市高齢福祉課の山本さん、河内長野市中部地域包括支援センターの横田さん、河内長野市東部包括支援センターの北野さんです。
3人共、優しくわかりやすく丁寧にお話され、認知症の方に寄り添ってくださっている感じがあふれていました。

受講者には、「河内長野市 認知症あったか安心マップ ~いつまでも こころ豊かに このまちで~」という冊子が配られましたが、その最初には、
「認知症は脳の病気によるもので、誰もがなる可能性があり、またその家族にも誰もがなる可能性があります。つまり、誰もが「当事者」とも言えます。認知症のご本人やご家族が尊厳と希望を持って暮らしていけるように、みなさまが他人ごとではなく自分ごととして考え、優しくあったかい気持ちで関わりを持ってくださることを願っています。」
とあります。

認知症の相談は“早め”がカギなので、不安があったら地域包括支援センターに問い合わせることや、さまざまな認知症支援体制があり、出来る限り住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができるように取り組みを進めていることなど、初めて知ることが多くありました。
認知症予防には (1)毎日人としゃべる。(2)体をしっかり動かす。(3)生活習慣病を予防する。が大切だそうです。

認知症サポーター養成講座が開かれ、サポーターが1万人を超えて河内長野市の人口の10%になり、子供たちも平成30年度から市立中学校全校で認知症サポーター養成講座を受けているそうです。認知症高齢者Sos模擬訓練が行われ、認知症高齢者が道に迷っても安心して暮らしていけるような取り組みも始まりました。
認知症パートナーの養成講座もあり、おれんじファーム、まちかどカフェなどで活動されています。

今回講座を受講して、認知症に関しても介護に関しても、これまで「まだ大丈夫」とか、「必要になった時に調べたらいい」とか先延ばしにしていたことをきちんと教えていただく良い機会になりました。
認知症サポーター養成講座を受けて、少しは周りのお役に立てたらと思うようになりました。

講座の最後に、『糸』(中島みゆき)の曲が流れる中、認知症になった方の言葉が画面に映し出され、感銘を受けましたので、一部分ですが記します。

「認知症になることは残念なことですが、けっして不幸な事ではありません。」
「できなくなることも多いですが、できることもたくさんあります。」
「何も考えられない人ではなく、豊かな精神活動を営むことができる人です。」
「医療や介護の対象だけの存在ではなく、どんなときでもかけがえのない自分の人生を生きている主人公です。」
「人間の価値は、これができる、あれができるという有用性で決定されるのではありません。何もできなくても尊い存在なのです。」

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最後に、今回もくろまろ塾運営ボランティアの仲間が司会、受付やアンケート回収に活躍してくれました。
お疲れさまでした!